2016/17 V・プレミアリーグ 広島大会 東レ戦
- 開催日時
- 2017年1月 8日(日) 13:05
- 会場
- 会場 広島県立総合体育館(グリーンアリーナ)
2
- 25-27
- 21-25
- 25-23
- 29-27
- 12-15
LOSE
3
リザーブメンバー
-
山村 宏太
-
高橋 賢
-
岡本 祥吾
-
星谷 健太朗
-
小川 猛
-
米山 達也
-
酒井 大祐
試合経過
2016/17V・プレミアリーグは2レグ最後の試合を迎えた。前日の敗戦で5位に後退したサンバーズは、現在リーグ2位で、昨年末の天皇杯で優勝した東レアローズと対戦した。
試合の立ち上がりは互いにサイドアウトを取り合う展開。サンバーズは久しぶりにアウトサイドで先発出場した栗山の高さのあるスパイクなどでサイドアウトを重ねていくが、中盤、スパイクミス、コンビミスが続き13-16とリードされた。その後もレセプションを崩されて連続失点が続き13-18と点差を広げられる。終盤、内定選手の小川がピンチサーバーとしてVリーグデビューを果たすが、鋭いフローターサーブは惜しくもアウト。それでも、エスコバルがノータッチエースを奪い流れが変わり始めた。酒井の好守備をエスコバルが得点につなげ、藤中のブロックも出て20-22。さらに、ピンチサーバーで入った米山のサーブで崩し、ワンポイントブロッカーの星谷がうまくボールを押し込んで22-23と迫ると、米山のサーブが鋭さを増し、エスコバルの強烈なカウンターアタックでついに23-23と追いついた。その後デュースに持ち込むが、最後は東レのブロックに捕まり惜しくも第1セットを失った。
第2セットは東レにサービスエースを奪われ先行されるが、鶴田の好守備からエスコバルがスパイクを決めて3-3と追いつき、栗山や藤中のスパイクでサイドアウトを重ねる。サンバーズはサーブで崩したり、ディグが上がり始めるが、連続得点のチャンスをものにできず抜け出せない。すると東レのブロックやサービスエースなどで6-10とリードされた。中盤にはサンバーズにスパイクミスが相次ぎ8-14と引き離される。終盤、山本のブロックや鈴木のクイックなどで追い上げるが届かず、セットを連取された。
第3セットは、2セット目終盤から入った山村がブロックで存在感を発揮する。それまで手こずっていた東レのクイックを、山村のブロックでワンタッチを取って藤中のスパイクで切り返し、さらに山村のブロックポイントで5-3と先行。藤中の時間差攻撃やエスコバルのブロック、栗山のスパイクでサイドアウトを重ね、栗山のノータッチエースや、山本のサービスエースで16-11と引き離した。しかし東レの連続ブロックで16-15と追い上げられ、終盤、スパイクミスが続き19-19の同点に。さらに東レのフェイントを拾えず19-20と逆転された。それでも藤中のブロックが得点につながり逆転すると、米山の鋭いサーブで崩し、藤中がインナーのコースに力強いスパイクを決めて24-22とセットポイントを握り、最後は東レにミスが出てサンバーズがセットを取り返した。
第4セットはエスコバルが強烈なサーブでエースを奪い先行。東レのミスや鈴木のブロックで7-4とリードし、藤中も相手の時間差攻撃をブロックして9-5と点差を広げた。追い上げられても、山村のブロック、鈴木のエンドライン際に決まるノータッチエースで13-8と引き離す。中盤、ミスや東レのブロックで追い上げられるが、栗山のサーブで崩し、山本のツーアタックで切り返して16-12と再び点差を広げる。終盤、東レのブロックに捕まりじわじわと点差を詰められるが、ピンチサーバーで入った小川がサイドライン際にノータッチを決めて22-18とした。
「緊張しましたが、思い切って攻めていけと言われたので、何も考えずに、点を取るつもりで打っていました。サービスエースは、ノータッチだったので気持ちよかった。1本エースを取れてからは落ち着けて、次はどう崩していこうかと考えられるようになりました」と小川は初得点を振り返った。
その後、サンバーズは藤中がバックアタックを決め24-21とセットポイントを握るが、そこからミスが続き4連続失点。24-25と一気にマッチポイントを握られた。それでもデュースに持ち込み、栗山のサーブで崩して山村がスパイクを決め26-25と逆転。藤中のスパイクでサイドアウトを重ね、最後はブロックのワンタッチからエスコバルが決めてデュースを制し、試合をフルセットに持ち込んだ。
第5セットは序盤にサービスエースを奪われ、カウンターアタックも決められて1-4と出遅れた。さらに2-6と点差を広げられるが、山村が東レのジョルジェフ・ニコラをブロックして反撃開始。好守備からエスコバルのスパイクで切り返して5-6と追い上げた。しかし中盤、レセプションを崩されて切り返され6-9とされる。鈴木や山村のクイックで踏みとどまり、エスコバルのサービスエースで11-12と追い上げたが、東レのブロックに阻まれて反撃及ばず、12-15でゲームセット。前日に続きフルセットの接戦をものにできず、今年は連敗スタートとなってしまった。
それでも、天皇杯では完敗だった東レを相手にセットカウント0-2から2セットを取り返したのは収穫だ。途中から入った山村が3本のブロックポイントを挙げたり、ワンタッチを奪ってディグにつなげる場面が増え、流れが変わった。
「僕の動きが遅いことが逆に功を奏したんじゃないか。相手にしたら、ブロックがいないと思ったところに遅れて手が出てくる感覚で嫌だったんじゃないでしょうか」と山村は言う。
主将の栗山は、「今までは2セットを取られるとそのまま負けムードで3セット目も行ってしまいがちだったけど、今日は途中で入った山村さんがいろいろと声をかけて表情を変えてくれたので、僕もそれに乗っかった。3セット目からは吹っ切れて、割り切って攻めて勢いに乗ることができた」と感謝する。
その栗山も、久しぶりの先発だったが、要所で相手をサーブで崩し得点につなげるなどチームに貢献。「今日はサーブで攻めていくとみんなで決めていたので、勇気を持って思い切ったサーブを打つことができた。自分の良さを出そうと思って、雰囲気作りを意識してやっていました」
ただ、東レがスイッチを入れ直して臨んできた第5セットは力負けした。「こちらが先にミスを出してしまった。東レの強さに対抗するには、そこで我慢できるようにならないと」と山村は言う。この2連戦は勝負所でミスや被ブロックが出て勝機を逃した。
この日で2レグが終了。サンバーズは2レグで3勝4敗と負け越し、トータル8勝6敗の5位で次週から3レグに入る。今後は無駄な失点を減らして攻守ともに粘り強い戦いを展開し、上位チームを倒して順位を上げていきたいところだ。