2016/17 V・プレミアリーグ 静岡大会 堺ブレイザーズ戦
- 開催日時
- 2016年11月19日(土) 14:00
- 会場
- 草薙総合運動場体育館(このはなアリーナ)
3
- 26-24
- 25-21
- 26-24
WIN
0
リザーブメンバー
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山村 宏太
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岡本 祥吾
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鶴田 大樹
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星谷 健太朗
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栗山 雅史
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米山 達也
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高橋 賢
試合経過
2016/17V・プレミアリーグ、1レグは残すところ2試合となった。現在3連勝中のサンバーズは、堺ブレイザーズと対戦した。
サンバーズは第1セット序盤、柳田のサービスエースで5-3と先行するが、堺にサービスエースを取り返され追いつかれる。それでも、鈴木、塩田がクイックを決めてリズムを作り、エスコバルが強力なサーブで崩して自らカウンターアタックを決め11-9とリードした。しかし、その後サンバーズにミスが出て15-16と逆転された。それでも終盤、粘り強くブロックフォローやリバウンドを重ねてラリーを制し19-18と逆転すると、柳田のサーブで崩しエスコバルがスパイクを決めて20-18とリードした。その後ブロックに捕まり逆転されるが、塩田に代わってコートに入った鶴田が巧みなサーブで崩して22-21と逆転に成功。デュースに持ち込まれるが、レセプションを崩されてもエスコバルや柳田がスパイクを決めてカバーし、最後はブロックで粘って堺のミスを誘い26-24でデュースを制した。サンバーズはディグやブロックフォローがよく、ラリーで粘り勝ちすることができていた。
第2セットは、相手のマークが薄くなったサイドから攻め、エスコバル、柳田がサイドアウトのリズムを作り7-5と先行した。堺のブロックで追いつかれるが、塩田のブロックやクイックで再び先行し、中盤、山本がフローターサーブでサービスエースを奪い16-13と引き離した。終盤も追い上げられるたび、エスコバルのスパイクで流れを切り、ディグで粘って、後ろからのトスを柳田がコート隅にうまく決め21-18とリードを広げる。最後は藤中のスパイクでラリーを制し、セットを連取した。
第3セットは序盤、堺の強力なサーブに崩され3-6と先行された。その後、追い上げるが、サンバーズにスパイクミスが出て5-8と再びリードされた。サンバーズは鈴木や塩田のクイックでサイドアウトを重ね、レセプションが崩れてもセッター山本が素早くボールの下に入ってカバーし、エスコバルが強烈なスパイクを決めて踏ん張る。中盤、藤中のブロックで12-14と追い上げるが、その後、ブロックに捕まり再び点差を広げられた。終盤も堺の強力なサーブに押されて失点し、サンバーズにコンビミスが出て15-21と大差をつけられた。
それでも、岡本、栗山が二枚替えでコートに入ると、今季初出場の岡本の狙いすましたサーブから、塩田、栗山が連続ブロックを決めて追い上げる。そして酒井の好守備から、難しいトスを柳田が打ち抜いて19-21と迫った。さらに、鈴木の連続ブロックが出て23-23とサンバーズがついに追いついた。
「サーブがある程度機能して、相手の攻撃の選択肢が限定できたので、体勢よく跳べました」と鈴木は振り返る。
相手に先にセットポイントを握られるが、栗山がライトから中に切れ込んでスパイクを決めデュースに持ち込む。二枚替えで入った岡本、栗山がきっちりと仕事を果たすと、今度はコートに戻った山本とエスコバルの2人が活躍。山本のサーブで揺さぶり、エスコバルが立て続けにカウンターアタックを決め26-24。一気に試合を決め、サンバーズが連勝を4に伸ばした。
「あれだけ劣勢になっても、チーム一丸となって、サーブもブロックもいいチームに勝ち切れたことはすごくよかった」と鈴木は試合後、満足そうに語った。
この日はセッター山本のトスワークが冴えた。第1セットの出だしはクイックを積極的に使って相手ブロックに真ん中を意識させ、第2セットはマークの薄くなったサイドから攻めて流れを作った。現在ブロックランキング1位の堺を相手に、チームとして58.6%という高いアタック決定率を残した。
「堺のブロックは好調で、セット当たり約3本決めていると聞いていたので、なるべく1対1の、アタッカーにとって楽な状況を作ろうと思っていました。ミドルブロッカーの裏をかくというか、相手との駆け引きが今日の課題だったんですが、わりとそれができたかなと思います。ただ僕のトスがもうちょっと安定すれば、サイドはもっと決められる力があるので、エスコバルだけに頼らずやっていきたい」と山本。
今季、正セッターの座をつかんだばかりだが、「今日も自信を持って試合に入ることができて、正直、負ける気はしていなかった」と言うように、この連勝が司令塔に着実に自信を植え付けている。
それは、若手を気持ちよくプレーさせようと心を砕くベテラン選手たちの存在があってこそ。33歳の鈴木は言う。
「ちょっとしたミスはあるけど、若い選手が3人(山本、柳田、藤中)も入っているチームなので、そこはもうおじさんたちがカバーしていかないと(笑)。プレッシャーをかけたら緊張も出てしまうと思うので、劣勢になっても『楽しめよ』とか、『気にしなくていいから、次、取ろう』というふうに、お尻をたたいて鼓舞するような発言を意識しています。今は選手同士でよくコミュニケーションが取れていて、ベテラン、若手、そしてコートの外の選手も、チーム全体でやるべきことが共有できているので、試合を重ねるごとにチームが強くなっているなと感じます」
メンバー同士の、特にディフェンスの連携は日に日に熟成されてきており、ボールがコートに落ちなくなってきた。粘りも身につけ、4連勝で3位に浮上したサンバーズ。20日は6位のJTサンダーズと対戦する。