2016/17 V・プレミアリーグ 大阪大会 東レ戦
- 開催日時
- 2016年10月23日(日) 11:05
- 会場
- 大阪市中央体育館
1
- 21-25
- 25-17
- 22-25
- 20-25
LOSE
3
リザーブメンバー
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山村 宏太
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岡本 祥吾
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阿部 裕太
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鶴田 大樹
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栗山 雅史
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米山 達也
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高橋 賢
試合経過
2016/17V・プレミアリーグはいよいよ開幕を迎えた。7位に終わった昨シーズンの雪辱を期すサンバーズは、開幕戦で昨季3位の東レアローズと対戦した。
第1セットの立ち上がりは東レに先行されるが、今季加入したオポジット、エスコバルのスパイクで追い上げ、山本のブロック、塩田のノータッチエースで7-7と追いついた。その後、レセプションを崩されて再びリードされるが、鈴木が東レのクイックをシャットアウトして再び同点に。しかしその後サンバーズのミスや東レのサービスエースで10-13とリードを許す。中盤にはレセプションを崩されて東レの速い攻撃に切り返され、点差を広げられる。サンバーズは武器であるサーブの効果が少なく、今季磨いてきたディグもなかなか上がらず流れをつかめない。それでも終盤、柳田の好守備をエスコバルが得点につなげて追い上げムードを作るが、届かず、第1セットを失った。
第2セットは塩田のクイックでリズムをつかみ、ブロックが吸い込んだボールを塩田や山本が巧みにつないで、エスコバルが立て続けにバックアタックを決め7-4と先行した。夏場に強化してきたボールコントロール力を発揮し始めたサンバーズは流れを引き寄せ、山本のサーブで揺さぶり、ルーキー藤中のブロック、エスコバルのスパイク、塩田のクイックで連続得点を奪い12-6と点差を広げた。中盤、リベロ・酒井が好守備で粘って相手のミスを誘いリードを広げると、エスコバルが本来のサーブ力を発揮しサービスエースを奪う。塩田のクイックも決まり21-11と大差をつけ、サンバーズがセットを奪い返した。
第3セットは柳田のサービスエースなどで6-4と先行するが、その後、レセプションを揺さぶられ、切り返されて逆転される。それでも、柳田が1枚で東レのエース、ジョルジェフ・ニコラをブロックし11-10と逆転すると、塩田も東レのクイックを止める。さらに鈴木のサービスエースや、山本の好サーブで崩してエスコバルが得点につなげ19-15と点差を広げた。ところが終盤、東レのメンバー交代で流れが変わる。サンバーズはレセプションを崩され、東レの好守備に阻まれてスパイクが決まらず連続失点。ミスも出て21-21と追いつかれた。さらに、東レの好守備から切り返されて逆転され、セットを奪われた。
後がなくなった第4セット、サンバーズはエスコバルが立て続けにスパイクを決めて5-2と先行するが、東レのブロックなどで追いつかれる。柳田が鮮やかなパイプ攻撃を決めて流れを引き寄せようとするが、中盤、東レのフローターサーブに崩されてブロックに阻まれ、5連続失点で9-13と逆転された。その後も3本のサービスエースを奪われるなど、東レの巧みなサーブに揺さぶられる。強化してきたはずのつなぎにもミスが出て点差を広げられ、サンバーズはセットカウント1-3で敗れた。
司令塔の山本は、「最初は緊張があって少し硬かったけど、徐々にリラックスできたんですが......。うちのチームには打てるアタッカーがたくさんいるのに、そこを活かせず、エスコバルばかりに頼りすぎた。もう少しマサ(柳田)とのコンビなどを改善していきたい」と反省点を語った。
2セット目から3セット目の途中までは今季の強化の成果が出て、目指すバレーの片鱗が見えたが、東レのメンバー交代で流れが変わってからはその流れを引き戻せなかった。
柳田は、「東レが米山(裕太)さんや渡辺(俊介)さんという核となる選手を入れて、流れを変えようと、2倍3倍の勢いと感情を出してきた。それに対して僕らはいつも通りのノーマルなバレーをしてしまった。それはゲーム運びのミス。『押し返すんだ』という意識をもっと持たなきゃいけなかった。そういう相手との駆け引きもできるようにならないと」と悔やむ。
それでも、プレミアリーグデビュー戦となったルーキーの藤中が安定したプレーを見せたことは収穫だった。
「黒鷲にも出ていたので、緊張はしませんでした。打つ人は他にいるので、自分はまずレセプション、という意識だった。思ったより落ち着いてできたし、相手サーブに対する手応えもよかった。ただ、何本か手からこぼれるところがあったので、修正したいと思います」と頼もしい新人はさらに精度を求めていく。
この開幕戦で、チーム最年長の山村が332試合目のVリーグ出場を果たし、荻野正二アドバイザーの記録を抜いてVリーグ通算出場試合数日本一となった。
山村は、「レジェンドである荻野さんの数字を越すことができたのは嬉しい。リーグ中に大きな怪我なくやれたからだと思う」と喜びをにじませた。
「ただ、出場試合数を重ねることが目標ではなく、チームが勝つために自分はいる。僕は、『自分の祝い事は、自分の力で勝って祝う』というのがポリシーです。だからコートに立つ以上は、勝って祝いたかった。でも、この記録は出場するたびに更新されていくものなので、今季はこの記録を更新しつつ、優勝できるように頑張りたい」と前を向いた。
黒星スタートとなったが、リーグは始まったばかり。ベテランから新人まで全員が、今季高めてきた力を結集させ、来年3月まで続くリーグを戦い抜いていく。