試合日程・結果

GAME

第65回黒鷲旗 決勝トーナメント(JTサンダーズ戦)

開催日時
2016年5月 4日(水) 14:00
会場
大阪市中央体育館
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

1

  • 18-25
  • 21-25
  • 25-22
  • 22-25

LOSE

3

JTサンダーズ

スターティングメンバー

  • 鈴木 寛史

  • 鶴田 大樹

  • エバンドロ グエッラ

  • 山本 湧

  • 藤中 謙也

  • 塩田 達也

高橋 賢

リベロ

リザーブメンバー

  • 山村 宏太

  • 金子 隆行

  • 阿部 裕太

  • 椿山 竜介

  • 星谷 健太朗

  • 米山 達也

  • 松崎 廣光

試合経過

黒鷲旗第65回全日本男女選抜バレーボール大会、準決勝。サンバーズはJTサンダーズと対戦した。
 第1セットの立ち上がり、サンバーズはスパイクミスが出たり、ブロックフォローできるボールを落とすなど出だしにつまずき1-6と出遅れた。それでも、藤中がJTのエース、ヴィソット・レアンドロをシャットアウトすると流れが変わり始める。JTのミスや、塩田の2本のブロックで追い上げ、エバンドロのブロックで10-11と迫った。しかしその後、ミスが出て再び引き離される。終盤には立て続けにブロックに捕まってリードを広げられ、セットを失った。
 第2セットは鈴木の2本のブロックやエバンドロのスパイクで先行すると、鶴田のサービスエースで5-1とスタートダッシュに成功した。しかしトスミス、スパイクミスが出て徐々に追い上げられる。中盤、JTの強力なサーブにおされてレセプションを崩され、それをスパイクでもカバーできず、15-16と一気に逆転された。ここで引き離されず食らいついていきたいところだが、痛いミスが連続して16-19と引き離される。ピンチサーバーとして登場した椿山がノータッチエースを奪い18-19と追い上げるが届かず、このセットも奪われた。
 後がなくなった第3セットは塩田、エバンドロの連続ブロックや、第2セット途中から入った米山の力強いスパイクも決まり4-1と好スタートを切った。ところが、サンバーズにミスが続いて自ら流れを手放し、5-7と逆転された。それでも、高橋の好守備から米山がバックアタックを決めて9-8と逆転し、このセットから入った星谷も勢いよくクイックを決めて続く。JTのブロックに捕まり再びリードされるが、中盤、「感覚がよく、いけるなと思ったので無心で打った」という米山が見事な3連続サービスエースを奪い、17-14と逆転。重苦しい流れを一気に吹き飛ばした。その後は藤中の時間差攻撃や塩田のブロック、クイックなどで得点を重ね、セットを取り返した。
 しかし第4セットは序盤にJTのブロックに捕まり、フォローの足も動かず、4本のブロックポイントを与え6-9とリードされた。それでも、途中から入った椿山が強烈なバックアタックを決めて流れを変え、山本のブロックで11-11と追いついた。さらに、JTのミスで13-12と逆転。しかし、レセプションを崩され再びリードを許す。椿山が次々にスパイクを決めて追いつき、食らいつくが、終盤、またもブロックに捕まり再びリードされる。米山のサービスエースで20-21と追い上げ、その後、今大会を最後に勇退する金子がコートに入る。「ひっくり返す気満々でした」と言う金子が好守備を見せたが、巻き返すことはできず22-25でゲームセット。連覇を狙ったサンバーズは準決勝で敗れ、3位で大会を終えた。
 試合後のコートでは、勇退する金子、松崎、退団する島田が、チームメイトによって胴上げされた。
 これまで安定感抜群のレセプションでチームを支えてきた金子は、試合後、「最後、(JTの)越川(優)がサーブで狙ってきたけど、あれを返せなかった時点で『ダメだな』と思いましたね(苦笑)。その代わりレシーブを1本上げたからまだよかったかな。ああいう競った場面で僕を使ってくれたことに感謝しています」と、スッキリした表情で語った。
 ただ、心残りはリーグ優勝を果たせなかったこと。その目標は、残るメンバーたちに託す。
「『サントリー=強い』というイメージは、昔から知っている人にはあると思う。今は新しく力をつけているチームがたくさんありますが、やっぱり『サンバーズ=強い』というものを、もう一度取り戻すために、スキルも、内面的にも、しっかり戦える強いチームになってほしいと思います」
 この先、その"強いサンバーズ"を築くための礎となるべき若手選手たちは、この試合でそれぞれに悔しさを噛みしめた。
 今大会、全試合に先発したセッターの山本は、「だいぶ落ち着いてプレーできるようになってきたけど、今日はここぞという時に縮こまったようなトスを上げたり、打てないクイックを上げてしまった。そういう場面でも強気に、びびらずに上げられるセッターにならなきゃいけない」と唇を噛んだ。
 新人の藤中も、課題を見つけていた。
「今大会、初めてプレミアのレベルでやらせてもらって、力不足だと感じた。今日は自分のレフトの攻撃でつまってしまっていた。それがなければもう少しスムーズに回ったと思うので、自分がしっかり点を取れるようにしていきたいと思います」
 また、今大会ウイングスパイカーとして出場した鶴田は、「今大会を通して、『僕の場所はリベロだな』というふうにすごく感じました。来季どうなるかはわからないけど、僕としてはリベロで挑戦したい。レセプションが得意なので、相手のサーバーが狙いたくないと思うリベロになるつもりで来シーズンに向けて頑張りたい」と決意を語った。
 今シーズンは天皇杯、V・プレミアリーグ、黒鷲旗すべてで悔しい思いを味わった。挫折を二度と繰り返さないために、サンバーズは1人1人が自分とチームの課題を見つめ直し、強者となるための土台作りを実行していく。

2015/16シーズン

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