2015/16 V・プレミアリーグ 大阪HG
- 開催日時
- 2016年2月 6日(土) 13:05
- 会場
- 大阪市中央体育館
3
- 25-20
- 22-25
- 25-17
- 19-25
- 16-14
WIN
2
スターティングメンバー
-
柳田 将洋
-
エバンドロ グエッラ
-
塩田 達也
-
山村 宏太
-
山本 湧
-
栗山 雅史
酒井 大祐
リベロ
リザーブメンバー
-
鈴木 寛史
-
岡本 祥吾
-
金子 隆行
-
鶴田 大樹
-
椿山 竜介
-
米山 達也
-
高橋 賢
試合経過
2015/16V・プレミアリーグ、レギュラーラウンドはいよいよ残すところ2戦となった。現在7位のサンバーズは、大阪ホームゲームで3位のパナソニックパンサーズと対戦した。サンバーズは敗れた瞬間ファイナル6進出の望みが断たれるため、どうしても勝たなければならない試合だ。
第1セット、サンバーズはリーグ初先発のセッター山本と塩田のコンビでリズムを作ると、栗山のサービスエースや柳田の巧みなフェイントで8-6と先行した。さらに、柳田のブロック、塩田のサービスエースで11-7と点差を広げる。その後、レセプションを崩されスパイクミスで失点するという今シーズンの悪いプレーが出て追い上げられるが、山村のブロックで流れを取り戻す。さらに、山本の好守備が得点につながると、主将の栗山が強烈なサーブをライン際に打ち込んでサービスエースを奪い18-14と引き離した。終盤も柳田のパイプ攻撃や塩田の小気味のいいクイックで得点を重ね、サンバーズがセットを先取した。
第2セットはパナソニックのブロックで先行されるが、山村のサーブで揺さぶり、栗山がスパイクとブロックで3連続得点を奪い7-5と逆転した。しかし中盤、サンバーズのスパイクを拾われて追いつかれると、サービスエースを奪われ逆転される。その後、単調になった攻撃がブロックに捕まり12-16と点差を広げられた。終盤、柳田やエバンドロのスパイクで追い上げるが届かず、セットを奪われた。
第3セットの立ち上がりは柳田のスパイクで得点を重ね、エバンドロの連続サービスエースで6-2と先行した。中盤には山本の鋭いサービスエースで11-5とリードを広げる。さらに、山本のサーブで崩してエバンドロのスパイクで引き離し、山本の2本目のサービスエースで14-5と大差をつけた。その後ミスやパナソニックのブロックで追い上げられるが、終盤、栗山のカウンターアタックなどで再び引き離し、セットを奪った。
一気にセットを連取し3ポイントを獲得したいサンバーズだが、第4セットの立ち上がりは不用意なスパイクミスが続いて先行される。柳田のスパイクや、好守備からエバンドロがカウンターアタックを決めて5-5と追いつくが、パナソニックに切り返されて再びリードされると、中盤、サンバーズにスパイクミスが出て9-13と引き離された。エバンドロや塩田のスパイクで食らいつき、パナソニックのミスで16-17と追い上げるが、終盤、パナソニックのサーブに崩されて再びリードを許す。大事な得点チャンスに、一発で決めようとして相手ブロックに捕まったり、ミスが出るなどもったいないプレーが多く、試合はフルセットに持ち込まれた。
第5セットは、塩田の勢いのあるクイックや栗山のブロックで6-4と先行する。その後追いつかれるが、好守備から柳田のカウンターアタックで再びリードを奪い、塩田、山村のクイックを中心にサイドアウトを重ねる。終盤、パナソニックの粘り強い守備に拾われて13-13と追いつかれ、デュースとなるが、最後はブロックのワンタッチからエバンドロがカウンターアタックを決め16-14でゲームセット。サンバーズは2試合連続のフルセット勝ちで、辛くもファイナル6進出の望みをつないだ。
この瀬戸際の試合に勝利する原動力となったのは、前週のFC東京戦で試合途中から流れを変え、この試合で今季初先発したミドルブロッカーの塩田とセッター山本だった。
「勝因は、(山本)湧と塩田。2人がコートを縦横無尽に走り回って活躍したから。パナソニックからしてみれば、予想以上の仕事をされたという印象が強いんじゃないか」と山村は言う。
V・プレミアリーグ初先発ながら、クイックを大胆に使って相手ブロックを翻弄し、強心臓ぶりを発揮した山本は、「チームは厳しい状況ですが、とにかく思い切ったプレーを出していくということだけ考えて、それを出せたのはよかったです」と語った。
塩田は、「僕と塩田さんのクイックは特に合っているので、どんどん使っていこうと思った」と言う山本のトスに応え、流れながら相手ブロックをかわして次々に鋭いクイックを打ち込んだ。実に19本中14本決定、73.7%という高い決定率でチームを救った。
「リーグ終盤でやっと出させてもらったので、自分の色を出すことを意識しました。自分の色というのはやっぱりオフェンス。試合中、山本に、『こういうトス上げて』とか『こういう場面で上げてほしい』などコミュニケーションを取りながらプレーできた。だいぶ厳しい状況ではありますけど、明日の試合も最後まで、1球1球諦めずに全力で取り組んでいきたいと思います」と塩田はすぐに翌日の最終戦を見据えた。
この日、サンバーズは2ポイントを獲得。6位のJTサンダーズが敗れたためポイント差は2に縮まり、ファイナル6進出の可能性は翌日に持ち越された。
敗れればチャレンジマッチ行きが決まるという重圧の中、選手たちは歯を食いしばって戦っている。主将の栗山は言う。
「僕はこんなにプレッシャーがかかる試合というのは、初めての経験です。こういう試合で普通に自分のプレーをすることはすごく難しい。でも、自分1人にプレッシャーがかかってるわけじゃない。みんなにも同じようにかかっているし、その中で、みんなで助け合って勝ちにいくという、そういうバレーボールの醍醐味というのをすごく感じています」
苦しい戦いのさなか、選手たちが得ているものも大きい。
次戦はいよいよレギュラーラウンド最終戦。
「JTの結果などは考えず、とにかくしっかり勝って終わりたい」と主将は意気込みを語った。
ファイナル6進出をかけ、サンバーズはレギュラーラウンド1位の豊田合成トレフェルサに挑む。