2015/16 V・プレミアリーグ 東京HG
- 開催日時
- 2015年1月16日(金) 14:00
- 会場
- 大田区総合体育館
3
- 27-25
- 19-25
- 25-14
- 27-25
WIN
1
スターティングメンバー
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岡本 祥吾
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山村 宏太
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柳田 将洋
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栗山 雅史
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鈴木 寛史
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エバンドロ グエッラ
酒井 大祐
リベロ
リザーブメンバー
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金子 隆行
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鶴田 大樹
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塩田 達也
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椿山 竜介
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山本 湧
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米山 達也
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高橋 賢
試合経過
2015/16V・プレミアリーグはいよいよ3レグに入った。現在7位のサンバーズは、今シーズン2度目の東京ホームゲーム(大田区総合体育館)で、6位のJTサンダーズと対戦した。
第1セット序盤、サンバーズは山村のサーブで揺さぶり、栗山がJTのオポジット、ヴィソット・レアンドロのスパイクをシャットアウトして先行。鈴木のブロックで5-3とリードした。追いつかれても、粘り強くつないでチャンスをものにし再びリード。栗山の勢いのあるサーブで崩して11-6と点差を広げた。その後、JTのサーブに崩されてブロックに捕まり、逆転されるが、サンバーズは柳田が強烈なサーブを打ち込み、栗山のカウンターアタックで15-14と逆転。さらに、山村の好守備からエバンドロがカウンターアタックを決めてリードする。ところが終盤、コンビが合わずに切り返され、さらに、JTの強力なサーブに崩されて23-24とセットポイントを握られた。それでも、エバンドロのスパイクでデュースに持ち込むと、鈴木のブロックで25-24と逆転。最後はJTにミスが出て競り勝ち、第1セットを先取した。
しかし第2セットの序盤はレセプションを崩され、ブロックに捕まり先行される。エバンドロのスパイクで一度は追いつくが、中盤、再びサーブで崩され7-11と引き離された。栗山の渾身のスパイクで長いラリーをものにし、鈴木のブロックで11-13と追い上げたが、JTのサーブに揺さぶられ、ミスが出て再び引き離される。
ここでジルソン監督は新人セッターの山本を投入した。リーグでは、これまでピンチサーバーでの出場はあったが、セッターとしては初出場。「緊張はしませんでした。雰囲気を変えるのが一番の役割だと言われたので、得点が決まったら思い切り喜ぼうと思った」と言う山本は、切れのいい動きでコートの中を走り回った。「クイックのコンビが結構合っているので、それが強み」と言うように、思い切りよく山村のクイックを使ったり、ツーアタックを決める。セットは奪われたが、ルーキーが流れを変えて次のセットにつなげた。
第3セット序盤は、コートに戻った岡本が巧みなサーブで揺さぶり、好守備からチャンスを作ってエバンドロが立て続けにスパイクを決めて先行する。さらに岡本のディグが相手コートに落ちて7-3とリードした。中盤、追い上げられるが、栗山が力強いスパイクを立て続けに決めて再び流れを引き寄せると、栗山のサーブから、鈴木のこの日5本目のブロックが決まり16-11と点差を広げた。さらに、エバンドロが足でつないで作ったチャンスを、自らのブロックで得点につなげリードを広げる。終盤、ピンチサーバーの米山のサーブで崩し、山村、柳田の連続ブロックで点差を広げ、最後は柳田のサービスエースで締めて大差でセットを奪い返した。
一気に試合を決めたいところだが、第4セットの立ち上がりはサンバーズにミスが出て先行される。しかし柳田のサービスエースですぐに追いつくと、栗山の力強いカウンターアタックで5-4と逆転。さらに、柳田の好守備からエバンドロがスパイクを決めて7-5と先行する。追い上げられても、勢いに乗る栗山が強力なサーブで崩し再び先行。しかし中盤、JTの守備に粘られ、ブロックに捕まり13-15と逆転された。それでもサンバーズは粘り強い守備で食らいつき、終盤、エバンドロがライン際にサービスエースを決めて追いつくと、山村がノータッチエースを奪って22-21と逆転。デュースとなるが、最後はエバンドロのサーブで崩し、柳田がダイレクトスパイクをたたきこみ27-25。セットカウント3-1で接戦をものにした。
この日は、久しぶりの先発出場となったミドルブロッカーの鈴木が5本のブロックポイントを挙げる活躍を見せた。
「今季序盤は、全日本からサンバーズに戻って、コンビやブロックのシステムなどにまだなじめないままリーグがスタートしてしまい、思うような結果が出せなかった。やらなきゃと気負いすぎて自分のプレーもできていなかったので、(先発から)外されて当然だった。でも外から見ていた期間に、自分のプレーはどういうものかと思い出せたし、先週のジェイテクト戦に途中から出て手応えはつかめていた。相手をよく観察して動くという、昨季できていたことが取り戻せてきている」と鈴木は手応えを語った。
また、この日は主将の栗山が体重の乗った力強いスパイクを要所で決め、チームを支えた。実は前日練習では、気負いすぎてスパイクがまったく決まらなかったという。ファイナル6進出を目指す上で絶対に負けられない6位JTとの試合に、プレッシャーをひしひしと感じていた。
「でも第1セット序盤にヴィソット選手を1本ブロックで止めて、それでぐっと試合に入っていけたし、乗っていけました」と栗山。
「2セット目を取られたけど、そこで山村さんが『心のリセットをしよう』と発信してくれた。セットカウント1-1で振り出しに戻ったので、もう一度ゼロから、個々がやるべきことをやろうと意思統一しました。ああいう状況でズルズル引きずってもいいことはないですから。セットを取られても、次への準備をしっかりしてセットを取り返せばいいのに、今季は、引きずってしまって、勝てる試合を落とすというもったいない試合がいくつもあった。でも今日は、セットを取られても、みんなが同じ方向を向いて最後まで戦えたのがよかったです」
デュースの接戦に二度競り勝ってものにした貴重な勝利で、サンバーズはようやく6位に浮上した。しかしまだまだ息をつく暇はない。レギュラーラウンドは残り6試合。負けられない戦いは続く。