平成27年度天皇杯全日本バレーボール選手権大会 2回戦
- 開催日時
- 2015年12月19日(土) 17:00
- 会場
- 東京体育館
1
- 25-21
- 27-29
- 23-25
- 27-29
LOSE
3
スターティングメンバー
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金子 隆行
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山村 宏太
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エバンドロ グエッラ
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岡本 祥吾
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星谷 健太朗
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栗山 雅史
酒井 大祐
リベロ
リザーブメンバー
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鈴木 寛史
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阿部 裕太
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鶴田 大樹
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柳田 将洋
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椿山 竜介
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米山 達也
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高橋 賢
試合経過
12月19日、サンバーズは今年最後の大会、天皇杯全日本バレーボール選手権大会に臨んだ。その初戦、サンバーズは、今年の全日本インカレで優勝し、9月のワールドカップで活躍した石川祐希を擁する中央大学と対戦した。
第1セットは中央大のブロックで先行されると、レセプションを崩され、切り返されて5-8と先行された。しかし、栗山が鋭いサーブで崩し、自らバックアタックをたたき込んで追い上げると、次はサービスエースを奪って8-8の同点。さらに、エバンドロのブロックで9-8と逆転した。中盤、サンバーズは後衛に回った栗山に代え守備固めで鶴田を入れ、前衛の金子に代えて攻撃力のある柳田を二枚替えで投入する今季初のパターンを採用。すると期待に応えて柳田がカウンターアタックを決めてリードを広げ、いい流れをつなぐ。終盤、ブロックに捕まり追いつかれるが、コートに戻った栗山の時間差攻撃で流れを切ると、エバンドロのブロックで23-20と再び引き離す。最後は星谷のブロックが決まり、サンバーズが第1セットを先取した。
第2セットも栗山のパイプ攻撃でリズムを作ると、エバンドロのカウンターアタックで5-2と先行。その後も栗山が小気味よくスパイクを決めてサイドアウトを重ねる。中盤にはエバンドロのサーブで崩し栗山のバックアタックなどで14-9と点差を広げた。その後、1点差に追い上げられるが、エバンドロのスパイクで流れを切ると、好守備から栗山が立て続けにスパイクを決めて18-14と再び点差を広げる。栗山のサーブが走り、相手のミスを誘って終盤もリードするが、その後、中央大のサービスエースなどで追い上げられ、スパイクミスが出て22-22と追いつかれた。デュースに持ち込まれると、相手のサービスエースで逆転され、最後もサービスエースを奪われてセットを落とした。
第3セットも思い切りよく攻めてくる中央大のサーブに崩されて出遅れるが、星谷のサーブで崩しエバンドロのブロックで追いつく。引き離されても、星谷の2本のブロックで8-7と逆転した。その後は互いにサイドアウトを取り合う白熱した展開。サンバーズは星谷、山村のクイックなどで得点を重ねていく。中盤、中央大のサービスエースで16-18とリードされ、その後もサーブで崩されて切り返され19-22と点差を広げられた。サンバーズは、気合いみなぎる栗山がサービスエースを取り返し22-23と追い上げるが逃げ切られ、セットカウント1-2と追い込まれた。
第4セットはコンビミスから先行を許すが、前のセット終盤から入った椿山のサーブで崩し、自らバックアタックを決めて追いつく。引き離されても、このセットのスタートから入った柳田のスパイクで流れを引き寄せると、山村、岡本の連続ブロックで11-11と追いついた。さらに、岡本の好サーブで崩し、栗山のスパイクで14-12と逆転。ところが、コンビミスが出て16-17と逆転される。それでも、柳田のスパイクや星谷の力強いクイックで流れを取り戻そうと奮闘。相手のマッチポイントを、柳田のスパイクでしのいでデュースに持ち込むと、柳田が本領発揮のサービスエースを奪い25-24とついに逆転した。
「相手は学生。自分たちはその一個上のステージでやっているというのをしっかりと見せつけなきゃいけなかった」と柳田。
しかし、そこで一気にたたみかけられないのが今のサンバーズ。再び相手に先行を許すと、最後はスパイクミスが出てしまい、27-29でゲームセット。セットカウント1-3で初戦敗退となった。
途中出場で高い決定力を見せたが、勝利につながらなかった柳田は、「中央大がすごくレベルの高いバレーをするのは知っていたけれど、それでも、負けるというのは、プレミアのチームとして屈辱的なこと。相手は粘っていたけれど、自分たちは淡白なバレーになってしまった」と唇を噛んだ。
「相手にリードされると焦りが出ていた。今、チームがこういう状況だからというのがあると思うけど、それを変えていけるのも自分たちしかいない。負けていても、メンタル面でもっと攻めていけるようなチーム作りが必要だと感じます」
あまりに悔しい試合で2015年を締めくくることになったサンバーズ。次の試合は3週間後、来年1月9日に再開するV・プレミアリーグの堺ブレイザーズ戦となった。
試合後、選手たちはうつむき、沈み込んだ表情で会場をあとにした。その中で、ベテランの山村は毅然と前を向いて言った。
「負けてしまったからには、チームを立て直すための時間をもらったと考えて、選手同士、スタッフ同士、選手とスタッフがしっかりと話し合って、本当にいい時間にしなきゃいけない。そのための力になるのが僕の役目だと思っています」
今の課題と弱さに向き合い、それを克服するための3週間にする。そして1月9日、顔を上げてコートに入る選手たちが、新たなサンバーズの姿を見せてくれるに違いない。