試合日程・結果

GAME

令和6年度天皇杯・皇后杯 全日本選手権大会 ファイナルラウンド 12月13日(金)

開催日時
2024年12月13日(金) 10:00
会場
Asueアリーナ大阪
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 25-15
  • 23-25
  • 25-14
  • 25-22

WIN

1

天理大学

試合経過

 天皇杯全日本バレーボール選手権大会初戦(2回戦)。サンバーズは天理大学と対戦した。

 第1セット、サンバーズは今季初先発の主将・藤中謙が正確なサーブレシーブと攻撃でコート内を安定させ、前日の1回戦を勝ち上がり勢いに乗る天理大に流れをつかませない。甲斐のブロックなどで6-3と先行し、追い上げられても、リベロ喜入の好守備で粘ってブレイクし再び引き離す。喜入を中心とした好守備や、初先発のセッター下川の懸命な繋ぎで得点に結びつけていく。甲斐の鋭いスパイクや佐藤のクイックで着実にリードを広げ、終盤はシリフカの2本のノータッチエースなどで19-13と引き離した。その後も甲斐のブロック、スパイクなどでリードを広げ、最後は佐藤のクイックで締めてセットを先取した。

 第2セットもシリフカのスパイク、ブロックで先行するが、天理大のブロックやサービスエースなどで5-7とリードを許す。その後も好守備から切り返され点差を広げられた。藤中謙やシリフカのスパイクでサイドアウトを重ね、甲斐の鋭いカウンターアタックで追い上げる。勢いよく打ち込んでくる相手のサーブに押され、好守備から切り返されたり、ブロックされて再び点差を広げられるが、シリフカのスパイクや、途中から入ったミドルブロッカー柏田の力強いクイックで切り返し21-21と追いついた。しかしその後強力なジャンプサーブにエースを奪われて引き離される。柏田のブロックやシリフカのスパイクで追いかけるが届かず、セットを奪われた。

 第3セットも天理大の勢いのあるサーブに押されるが、第2セット終盤から入ったムセルスキーのスパイクで攻撃のリズムを作ると、シリフカが前後に揺さぶるサーブで連続サービスエースを奪って先行。中盤には下川のディグからシリフカがツーでパイプ攻撃を決めるなど、連続ブレイクを奪い12-9と引き離した。その後も好守備からシリフカがスパイクを決めたり、佐藤、シリフカの連続ブロックで17-10と点差を広げる。終盤も佐藤がノータッチエースを奪ったり、柏田がブロック、クイックで得点を重ねて大差をつけ、最後は佐藤のブロックで締めセットをものにした。

 第2セット終盤からコートに入った柏田が、躍動感のあるプレーや、得点を挙げるたびに見せる気迫あふれるガッツポーズでコート内の雰囲気を変え、チームに勢いを取り戻させた。

 柏田は10月下旬に左足首を捻挫してコートを離れており、この試合が復帰戦となった。

「1ヶ月以上ぶりの試合だったんですけど、今季は開幕前のプレシーズンマッチなどで積み上げてきたものに自信があったので、途中から入っても落ち着いて自分なりのプレーはできたかなと思う。怪我をしていた期間中も、アジリティなど強化できる部分はしっかり詰めてやっていた。正直こんなに早く試合に出られるとは思っていなかったんですけど、今日は実戦の中で自分の感覚を取り戻すことができたので、これから調子を戻していく上ですごくいい機会になった」と手応えを語った。

 第4セットは藤中謙やシリフカのブロックなどでサイドアウトを重ね、好守備からシリフカのパイプ攻撃でブレイクし8-6と先行する。中盤、下川のサーブで崩し、ムセルスキーのスパイクなどでブレイクし12-7とリードを広げた。その後は藤中謙、ムセルスキー、シリフカのスパイクでサイドアウトを重ねていく。追い上げられても、終盤、柏田のサービスエースで再び点差を広げ、セットカウント3-1で勝利。初戦を突破し、準々決勝に進出した。

 サンバーズに加入後初めて先発出場したセッターの下川は、「途中からディマ(ムセルスキー)選手が入ったおかげでブロックなどがよくなって、うまく立て直せたと思いますが、自分はスパイカーとあまり噛み合っていなかった。(昨季まで)ずっと試合に出ていた時に比べて、間隔が少し空いた中での試合だったので、(コンビに)ズレが生じた時の調整にすごく時間がかかってしまい、あまり納得のいくような試合ではなかった」と反省を口にし、「試合に出ていても出ていなくても、しっかり合わせられるようにしないと。自分が少しでも試合に出て、自分のプレーをしっかり出して、大宅さんの負担を軽減できるようにしたい」と語った。

 同じく今季初先発でフル出場した藤中謙は、「1セット目は、初戦のスタートということで気を引き締めて臨みました。2セット目は気を抜いたわけではないんですが、ちょっとしたほころびが生まれた中で、大学生に勢いで押し切られてしまった。普段あまり試合を経験していないメンバーが中心でしたが、誰が出ても与えてはいけないセットだった。僕自身も、内容的にもう少し攻撃だったり精神面で求めるべきものがあった。大学生のアグレッシブなディフェンスを相手に、もう少し賢くかいくぐりながら、効果的に決められたところはあったはず」と課題を挙げた。

 昨季まで不動のレギュラーだった藤中謙は、今季のリーグではここまで数試合の途中出場にとどまっていた。久しぶりの先発フル出場に「疲れました」と苦笑しながら、「でも、バレーボールができるっていう楽しさがあった」と充実感を漂わせた。

 今大会は準々決勝以降強豪との試合が続き、大会後に再開するリーグも長丁場。経験豊富で技術力の高い藤中謙の力が必要になる時は必ず来る。

 まずは今大会でのタイトルが目標。「天皇杯はまだ僕も優勝経験がないので。優勝を目指します」と主将は力強く宣言した。

2024/25シーズン

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