私たちは、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の
いま世界が直面している気候変動や環境汚染などは、この地球に生きるすべての生命にとっての脅威であり、サントリーという企業自身が、この先もこの社会で長く生きていくために乗り越えなければならない課題なのです。
2030年までに「自社拠点での温室効果ガス(GHG)排出量を50%* 削減」そして、「バリューチェーン全体で30%* 削減」という具体的な目標を掲げたのも、グローバルで使用するペットボトルの素材をすべてサステナブルなものとし、化石由来原料の新規使用ゼロをめざしているのも、そのためです。こうした目標は、自社単独の取り組みだけでは到底なし得ません。社外の委託先様や取引先様を始め、国内外のステークホルダーの皆様、時には異業種の企業とも手を携えます。
また、20年前に始めた「天然水の森」活動は、取水量以上の水を水系に育む「ウォーター・ポジティブ」の考え方が共感と賛同を得て、グローバルにも広がっています。アメリカでは、ジムビーム蒸溜所やメーカーズマーク蒸溜所で植樹などによる水源涵養活動に取り組んでいます。スコットランドでは泥炭(ピート)や水源の保全をめざす活動、フランスでは工場近隣の森林と水源の保全活動を、それぞれ推進しています。次の時代を担う子どもたちに、水の大切さを伝える環境教育「水育」は、日本国内から東南アジアやヨーロッパなどに広がり、水循環の啓発をベースに、各国の状況や課題に合わせたプログラムを実施しています。
いまサントリーグループの社員は全世界で約4万人です。それぞれのエリアや事業で培ってきたお客様との絆やものづくりの技術は私たちの財産です。エリアや事業、分野を超えて互いに学びあい、高めあって、そして新たな価値を生み出していく。同じサントリーグループだからそれが可能になります。その先にあるのがグローバル規模での成長だと考えます。
国籍や言語、事業が違っても、めざす目的は一つ、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、 『人間の
サントリーホールディングス株式会社
代表取締役社長新浪剛史
* 2019年の排出量を基準とする