サステナビリティ ストーリーズサステナビリティ活動の最前線!

目指すのはチャレンジド・スポーツをより良くする環境づくり

サントリーグループは「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす」というパーパスを掲げ、創業より受け継がれてきた価値観 「利益三分主義」のもと、さまざまなかたちで社会貢献活動を行っています。障がいを受けた方々が取り組むチャレンジド・スポーツの支援もその一環です。チャレンジド・スポーツ(パラスポーツ)の環境を整えるために2014年に立ち上がった「サントリー チャレンジド・スポーツ プロジェクト」。プロジェクト担当者のサントリーホールディングス(株)CSR推進部 宮治河奈が、その取り組みについてご紹介します。

  • 事業活動で得たものは、自社への再投資にとどまらず、お客様へのサービス、社会に還元すること。
目指すのはチャレンジド・スポーツをより良くする環境づくり

サントリーが若手チャレンジド・アスリートを応援する理由

「サントリー チャレンジド・スポーツ プロジェクト」は、東日本大震災復興支援の一環として開始し、2022年からはそれまでの経験や知見を活かして活動エリアを日本全国に拡大しました。その主な活動ステージは、全国の若手アスリートや競技団体を対象とした「サントリー チャレンジド・スポーツ アスリート奨励金」、江東区の小中学生を対象とした車いすバスケットボール体験会「ドリーム・アスリート」、大学生とパラスポーツの魅力を共創・発信する情報発信プロジェクト「パラスポデザインカレッジ」、医療・福祉系の大学との連携事業「車いす操作スキル講習会」の4つとなっています。

サントリーが若手チャレンジド・アスリートを応援する理由

2023年度の第1期「サントリー チャレンジド・スポーツ アスリート奨励金」に選ばれたなかの3名の選手たち。
(左から)デフバドミントン/片山結愛(かたやま・ゆめ)選手、2003年生まれ「目標は2025東京デフリンピックでの活躍です。デフリンピック競技はパラリンピック競技より認知度が低いので、私が活躍することで同じ境遇の子どもたちにスポーツする楽しさを伝えたい」
シッティングバレーボール/波田みか(はた・みか)選手、2001年生まれ「2023年10月に開催された杭州アジアパラ競技大会で旗手を務め、日本代表への思いが強くなりました。パリ2024パラリンピック出場を目指します」
パラ卓球(肢体)/金野駿(かねの・はやと)選手、2000年生まれ「奨励金はコーチのレッスンフィーの一部と遠征費に充てましたが、地方大会では新しい仲間と知りあえ大きな収穫となりました」

なかでも中核となっているのが「サントリー チャレンジド・スポーツ アスリート奨励金」です。47都道府県と10の政令都市の障がい者スポーツ協会から推薦された方を対象とする奨励金で、2023年の第1期には73名を支援しました。2024年1月23日には第2期81名の支援も発表しています。未来を担う若手アスリートたちを対象とするべく、奨励金の募集要項では「25歳以下、もしくは競技を始めて10年未満の若手」という基準を設けています。選手の方からは、「奨励金で初めてコーチを付けることができ、そのおかげで好成績を出せました」などというお声をいただき、着実に若手アスリートの活動の強化につながっていると実感することができました。

チャレンジド・スポーツの魅力を一人でも多くの方に伝えたい

このプロジェクトが目指しているのは、チャレンジド・スポーツを取り巻く環境や基盤を整えていくこと。まさにサントリーが大切にしている「利益三分主義」や「やってみなはれ」を体現する活動だと感じています。
それぞれの地域における各障がい者スポーツ協会や競技団体が主体となって「地域から」チャレンジド・スポーツを盛り上げていく。サントリーはその「きっかけづくり」をしているところです。

チャレンジド・スポーツの魅力を一人でも多くの方に伝えたい
サントリー作成による車いすバスケットボールのルール動画(上)や、日本パラスポーツ協会様作成のスポーツガイドとかんたんガイドBOOK(下)を用意。動画では、個性豊かなキャラクターが登場し分かりやすく学べる仕組みになっています。
チャレンジド・スポーツの魅力を一人でも多くの方に届けたい

2022年入社、大学では体育会系陸上競技部に所属するなど、スポーツ歴は11年。「SNSでチャレンジド・スポーツの魅力を発信するなど、 情報発信をどのようにしていけばいいのか試行錯誤中です」

陸上競技経験者の私ですが、このプロジェクトに携わることになった当初はパラスポーツに関する知見がなく、大会の視察に行くなかでルールなどを知っていくうちに、パラスポーツの持つ面白さや魅力にどんどんと気づいていきました。例えば、車いすバスケットボール。障がいのクラス分けで決められた持ち点をそれぞれの選手が持っており、その持ち点の合計が14.0点であれば誰もが試合に参加できる、まさにダイバーシティを体現したスポーツです。試合中、選手たちがそれぞれ自身の持つ力を最大限に発揮し、一つになって戦われている姿を見て、心から感動したのを覚えています。パラスポーツに関する知識があるのとないのとでは、観戦時の面白さもまったく違ってきます。だからこそ、車いすバスケットボールのルール動画を公開するなど、一人でも多くの方にチャレンジド・スポーツの魅力を知っていただく機会につなげていければと願っています。

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