考え方・方針
サントリーグループは、お客様の信頼と期待に応えることを目指す企業として、お客様の⼼⾝ともに健やかで喜びに満ちた生活に貢献します。
飲料、健康食品、酒類などの幅広い事業活動を通じて、商品・サービスを提供するとともに、価値創出のためのイノベーションの推進によって、お客様のライフステージに応じた、潤いのある豊かな⽣活をサポートします。
飲料
サントリー食品インターナショナルでは、日本で培った「ナチュラル&ヘルシー」な飲料開発技術を活用するとともに、飲料を通じて社会の健康課題へ取り組み、世界中の人々のドリンキングライフをより自然で、健康で、便利で、豊かなものにすることを目指し、以下の健康方針を掲げ取り組みを進めています。
サントリー食品インターナショナル健康方針
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1.国・地域・年代など、様々なお客様の健康ニーズに合わせて、心を満たし、
おいしく体に良い商品ポートフォリオの拡充と、お客様の健康に資するサービスの提供を進めていきます。 -
2.お客様の健康に貢献する研究を行うとともに、日本で長年培ってきた無糖飲料・低糖飲料・健康飲料の開発知見を活かし、
世界に向けてより自然で健康的な商品開発に取り組んでまいります。 -
3.各国・地域における公的機関や業界団体の指針に基づいた表示とコミュニケーションを行い、
お客様による健康的な飲料の選択に、より役立つよう取り組みます。 -
4.外部専門機関との共同研究など、様々なステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、健康課題の解決に貢献していきます。
酒類
人々の日々の暮らしに喜びや潤いをもたらし、人生の節目である祝事・慶事などでも大きな役割を果たす、ビール、ワイン、ウイスキーなどの酒類を通じて、心豊かな社会の実現に貢献します。アルコールの特性を認識した上で有害摂取を防止するため、Drink Smartの考え方に基づき、過剰摂取・飲酒運転・法定飲酒年齢未満の飲酒・妊産婦飲酒防止に向けた活動・情報発信を自社で取り組むとともに、社外とも連携して推進していきます。また、お客様の多様な飲用シーンに応えるために、自社商品ポートフォリオの中でノンアルコール飲料や低アルコール商品を提供していきます。
健康食品
サントリーウエルネスでは、いくつになっても、誰もが自分らしく生きる力を存分に発揮して、人生を輝かせ続けられる社会の実現を目指し、健康食品や美容商品を年間延べ200万人超のお客様に通信販売にてお届けしています。「自然のちから」と健康の関わりを科学的に解き明かした確かな商品を、お客様お一人おひとりとの心の通う対話を通じてお届けすることで、「健やかで、美しく、心豊かな毎日~ウエルネスライフ~」の実現をお手伝いしています。
取り組み
飲料
心を満たし、おいしく体に良い商品ポートフォリオの拡充
長い間、炭酸飲料を中心とした砂糖を多く含んだ飲料がお客様に求められ、拡大してきた世界の飲料市場ですが、昨今ではより自然で健康的な飲み物を求めるニーズが加速しています。日本で長年培ってきたお茶、水といった無糖飲料や低糖飲料の開発知見を活かし、各国で心を満たし、おいしく体に良い商品ポートフォリオの拡充を進めています。
ベトナム、タイでは、脂肪の吸収を抑え、食後の血中中性脂肪の上昇を抑える「ウーロン茶重合ポリフェノール(OTPP)」を含んだウーロン茶飲料「Tea+ Oolong Tea」を発売し多くのお客様から支持されています。
ヨーロッパでは、サントリーの持つお茶に関する知識や技術を活かした商品で、さまざまなフレーバーを楽しめる低糖のアイスティー「MayTea」を販売しています。
また飲料以外においては、タイを中心にアジア各国で愛飲されている、良質な鶏を原料とする、人工的な化学物質や保存料不使用の滋養ドリンク「Essence of Chicken」をはじめとする、健康食品ブランド「BRAND'S」を展開しています。
低糖・無糖への取り組み
サントリー食品インターナショナルでは、各国で砂糖をできるだけ使用しない商品の開発を進めています。
砂糖削減について、ヨーロッパでは2025年までに商品ポートフォリオ全体での砂糖の使用量を2015年基準として35%削減する目標を掲げており、2022年末までに24%削減しました。砂糖使用量の削減と同時に、イギリスでのLucozade Zeroなど低カロリーブランドへの投資を積極的に行っています。
フランスでは、2022年に主力ブランドである「Oasis」の砂糖使用量を2,200t削減しました。イギリス・アイルランドでは、各主力ブランドにおいてゼロ・低カロリーの商品を追加しました。「Ribena」の濃縮果汁ラインアップでは、糖分を0.2g/100ml削減することができました。糖質が5g/100ml未満の商品の売上は、商品開発とマーケティングへの投資により2015年以降3倍に増加しました。
オセアニアでは、2030年までに、販売する商品の3分の1の飲料を低糖もしくは無糖にしていく目標を掲げています。目標達成のロードマップとして、①サントリーグループの技術を活かして砂糖低減、②新商品の開発、③小容量の展開を戦略として取り組みを進めています。2022年末までに、エナジードリンクの「V」を中心に低糖化を進め、販売する商品の6分の1が、すでに低糖もしくは無糖になりました。
健康課題に対応する特定保健用食品や機能性表示食品を開発
肥満や高血圧など生活習慣病患者の増加といった社会課題への対応として、「ウーロン茶特有の重合ポリフェノール」に脂肪の吸収を抑える作用があるという研究結果をもとに開発された「黒烏龍茶OTPP」や、血圧が高めの方に適した「胡麻麦茶」、脂肪の吸収を抑える「ペプシスペシャル ゼロ」、そして史上初めてケルセチン配糖体の脂肪分解作用を明らかにした「伊右衛門 特茶」など、サントリーはさまざまな効能を持った特定保健用食品(トクホ)を販売しています。また、悪玉(LDL)コレステロールを下げる機能がある機能性表示食品「伊右衛門プラス」など、多彩なラインアップでお客様の健康への負の影響を排除し健康課題に貢献するとともに、おいしく飲めることを特に重視し、「健康」と「おいしさ」の両立を研究しています。
人工着色料・香料の使用の抑制
サントリーグループでは、人工着色料や香料などをできるだけ使用しない商品の開発も進めており、ヨーロッパでは2025年までに人工着色料、人工香料を使用しない目標を掲げています。フランスでは「Oasis」を刷新し、砂糖の含有量を減らすだけでなく、100%自然由来の原料を使用しています。
適切で分かりやすい情報開示
サントリーグループでは、安全・安心に関わる情報をはじめ、お客様が必要とする情報を適切かつ速やかに提供するよう努めるとともに、商品表示・宣伝・広告などにおいて、誤認や誤解のおそれのない正確で分かりやすい表現を心がけ、多様な商品・サービスを扱う企業グループとして責任あるマーケティング活動を行うことを企業倫理綱領で定めています。
商品の表示については、グループ各社の開発・生産などの関係部門と連携して、品質保証本部が遵法性・妥当性を確認する仕組みを構築し、正確な表示と分かりやすい表現を推進しています。
日本では、エネルギーをはじめとして糖質や食塩相当量などの栄養成分表示やアレルギーについて、原料を調査し、表示の要否を確認しています。また、「食品表示法」で表示を義務づけられている8品目だけでなく、表示が推奨されている20品目も商品への表示対象としています。
オセアニアではHealth Star Rating System(健康ランクの星表示)※を採用し、お客様の商品選択に分かりやすい情報開示をしています。
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※Health Star Rating System…包装食品を全体的な栄養プロファイルで格付けし、星の数1/2~5に割り当てる包装正面の表示制度(front-of-pack labelling system)
責任あるマーケティング
サントリー食品ヨーロッパでは、UNESDA※が提唱する「学校における責任あるマーケティングプログラム」に参加しています。
また、2021年に新しく制定された責任ある食品事業とマーケティング慣行に関するEU行動規範に、創設企業として署名しました。レシピの変更、食品廃棄物の削減、そして持続可能なパッケージの開発に向けてコミットを続けることにより、さらに健康的な製品を市場に投入し、循環社会への移行を支援するというEUの目標を後押ししていきます。
イギリスでは、独自のマーケティング規範を作成しました。これには、脂肪、砂糖、および塩の含有率が高い商品を16歳未満(アイルランドでは18歳未満)の消費者に直接販売しないというコミットメントが含まれます。
フランスでは、12歳未満の子どもを対象としたテレビ番組と雑誌での広告を2009年に自粛しました。2013年以降、私たちは自社のコミットメントをさらに強化し、視聴者の35%以上が子どもである一般番組での広告も禁止しました。
スペインのマーケティング規範では、12歳未満の子どもへの広告を行わないこと、および生徒を対象としたイベントにスポンサーとして参加しないことが明記されています。また、当社のすべての広告キャンペーンでは健康な生活習慣を推進するメッセージを発信しています。
オセアニアでは、炭酸飲料などの砂糖を多く含む商品に関して、子どもをターゲットにしないことを定めており、ニュージーランドの小学校や中学校では水だけを直接販売しています。また、Healthy kids industry pledgeのメンバーとしてニュージーランド政府とのパートナーシップを結んでいます。
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※UNESDA=Union of EU (European Union) Soft Drinks Associations (欧州飲料協会)
オーガニック製品への取り組み
日本において、有機コーヒー豆のみを利用した「クラフトボス ソイとミルクの特製ラテ」、有機茶葉・有機レモン果汁のみを利用した「クラフトボス おいしい無糖紅茶」を限定発売しています。
より健康なライフスタイルの提案
日本では、「健康で、前向きに、自分らしく生き続けたい」と願う方々に寄り添い、サポートできる企業でありたいという想いのもと、2018年秋より「100年ライフ プロジェクト」を始動しました。「外部専門機関との共同研究」「生活習慣病対策飲料の開発・ポートフォリオ強化」「生活習慣改善プログラムの提供」などを進めています。
また、ヨーロッパでは、『Moving on Health and Wellbeing』レポートを発行し、「約100万人に運動を促す」「自分たちの主なブランドから砂糖の使用量を半分にする」「従業員と協力して、オフィスの健康プログラムを再構築する」「職場での肉体的・精神的な幸福(wellbeing)」を推進しています。
酒類
適正飲酒の啓発のほか、アルコールの影響を気にせず幅広いお客様に楽しんでいただくため、ノンアルコール飲料の推進も行っています。2010年には「オールフリー」、2011年には「のんある気分」を発売するなど、業界に先駆けていち早くアルコール度数0.00%のノンアルコール飲料市場の創造を図ってきました。近年も、健康意識の高まりにお応えする機能性表示食品「からだを想うオールフリー」やレモンサワーテイストの「のんある晩酌 レモンサワー ノンアルコール」、新たにワインテイストの「ノンアルでワインの休日」を発売するなどラインナップの拡充を図っています。
健康食品
セサミンの機能解明から健康食品発売へ
健康に良いといわれてきたゴマの機能の解明に挑戦し、ゴマに含まれる微量成分ゴマリグナンの一つ「セサミン」の健康効能を科学的に解明し、1993年に健康食品第1号として商品化しました。
その後、ビタミンEやトコトリエール、玄米由来の成分「オリザプラス」との組みあわせによってパワーアップした商品「セサミンEX」を発売しています。
サントリーウエルネスでは、そのほかにも「DHA&EPA+セサミンEX」「ロコモア」「オメガエイド」など、さまざまな健康食品を販売しています。
人生100年時代もお客様一人ひとりのライフスタイルを輝かせる
年齢を重ねるごとに、お客様の健康状態、暮らし、生きがいなど、そのライフスタイルの多様性は増していきます。サントリーウエルネスでは、長年培ってきたサイエンスの力と、お客様と徹底的に向きあってきたコミュニケーションの力、最新のデジタル技術を駆使し、お客様一人ひとりに寄り添う商品・サービスを一生を通じて提供していくことで、いくつになっても自分らしく輝くライフスタイルをサポートしていきます。
そうした想いのもと、サントリーウエルネスでは「いくつになってもワクワクしたい、すべての人へ。」をコンセプトにした「Be supporters!(ビーサポーターズ)」を推進しています。本プロジェクトは、高齢者施設の高齢者や認知症の方々など、普段は「支えられる」場面の多い方が、地元サッカークラブのサポーターになることで「支える」存在になり、心身ともに元気になることを目指す活動です。
お客様とのコミュニケーションを推進
Webサイトや冊子を通じて、お客様にさまざまな情報をお届けしています。