サントリーグループのARS(※1)活動について

 サントリーグループは、「DRINK SMART(ドリンク・スマート)」を掲げ、これまで業界に先駆けて、アルコール関連問題に積極的に取り組んできました。今後も社内外への適正飲酒啓発活動を積極的に展開していきます。

〈社外に向けての活動〉
1.モデレーション広告の刷新
サントリーグループでは、1986年から業界に先駆けて、「お酒は、なによりも適量です」というメッセージを盛り込んだモデレーション広告を全国紙で展開し、適正飲酒の大切さを訴え続けています。
今回の刷新にあたり、活動開始当初から伝え続けている「お酒は、なによりも適量です」というメッセージはそのままに、酒席の中座の引き留めや路上飲酒などの不適切なシチュエーションを描くことで、「適正飲酒」をより身近に感じていただきたいと考えました。今回は新たに柳原良平氏のイラストを採用しています。新聞広告の媒体数を増やすとともに、WEB動画広告を11月5日(土)よりYouTubeで配信します。

2.「DRINK SMARTセミナー」の強化
当社では、お酒の正しい知識とお酒との付き合い方をお取引先様に直接お伝えする機会として、社外向けセミナー「DRINK SMARTセミナー」を2011年から開始しました。
今回、同セミナーを通じて適正飲酒に関するメッセージを届ける機会をさらに増やすべく、専任部署(グローバルARS部)以外の社員を「アンバサダー」として育成し、社内の資格化など体制面を強化します。

 こうした活動を推進することで、「2024年までの3年間で国内延べ1億人のお客様に向けて適正飲酒に関するメッセージを届ける」という目標の達成を目指します。

3.缶商品への純アルコール量の表示
今年2月以降順次、缶商品に1缶あたりの純アルコール量(g)の表示を進めています。対象である国内製造の酒類(ビール類・RTD・ワイン)缶商品について、2023年3月の表示完了を見込んでいます。

〈社内の活動〉
サントリーグループは、1976年に「サントリー宣伝コード」を制定し、飲酒に関する宣伝・広告表現の自主規制を業界に先駆けて開始しました。その後、適正飲酒を進める専任部署であるARP※2室を1991年に設置。2020年にはグローバルARS部へと名称を変更し、昨年はサントリーグループ国内従業員に向けて「新DRINK SMART宣言※3」を掲げ、厚生労働省が定めるアルコール関連問題啓発週間(11月10日(木)~16日(水))に合わせ、11月を当グループのARS活動強化月間として、社内への取り組みも強化しています。

4.社員へのアルコール体質遺伝子検査の実施
アルコールに対する体質は人によって違いがあることを理解することで、自分にとって最適な飲み方を見つけること・他者に対する配慮や啓発に役立てることを目的に、サントリーグループ国内従業員を対象に、2022年11月から2023年1月末を目処に実施します。

5.社員向けホームページのリニューアル
専任部署だけでなく、酒類マーケティングに関わるすべての部署のARSへの理解を向上させ、より一層責任あるマーケティング活動を推進できるように「事例集」など実務に即した情報提供を強化します。

 このほかにも、国際的な適正飲酒推進の取り組みを進める組織「IARD※4」にビームサントリー社として参画し、世界の主要酒類メーカーによる「アルコールの有害な使用の低減のための業界コミットメント※5」の推進に2013年から取り組んでいます。また、2020年1月に「未成年者飲酒の削減を加速するためのアクション※6」として、グローバルレベルで未成年飲酒の削減の強化策を発表しました。

●今回の活動に関するコメント:
サントリーホールディングス(株)執行役員 グローバルARS部長 宮森 洋

お酒は、人々の暮らしに鮮やかな彩りをあたえ、人生を楽しく豊かにしてくれるものです。しかし適量を超えた飲酒・不適切な飲酒は、人々の健康に悪影響をおよぼし、社会的な問題を引き起こすことがあるのも事実です。
当社は、酒類を製造・販売する企業の責任をふまえて、業界に先駆けて適正飲酒の啓発活動を行ってきました。今回刷新するモデレーション広告は1986年から継続しています。この広告で一貫してお伝えしているのが、「お酒は、なによりも適量です」というメッセージです。
お客様に、お酒を適正に楽しんでいただけるように、今後も積極的な活動を展開していきます。

※1 Alcohol Responsibility and Sustainabilityの略

※2 Alcohol Related Problemsの略

※3 2018年「DRINK SMART宣言」をもとに、以降のアルコールを取り巻く環境変化を捉え、2021年に掲げたもの。「わたしたち一人ひとりがお酒に関する正しい知識を持ち、飲酒マナーを守ります」「わたしたちは世界を代表する酒類企業グループの一員であることを自覚し、自分以外は全員お客様と考えて適正飲酒を働きかけることを実践します」の二つの柱からなる。

※4 International Alliance for Responsible Drinking(責任ある飲酒のための国際連盟)。世界の大手酒類メーカー13社が参画するワシントンDCに本部を置く非営利団体。

※5 2010年にWHOで採択された「アルコールの有害な使用の低減のための世界戦略」に対応する業界の取り組みとして、2013年からの5年間の重点活動として以下の5点を発表し、毎年進捗報告を公表。この公約は現在も引き続き遵守している。
(1)未成年者飲酒の低減
(2)マーケティング業界自主基準の強化・展開
(3)消費者への情報開示促進と責任ある製品開発
(4)飲酒運転の低減
(5)有害な飲酒の削減に向けた小売業界の協力獲得

※6 2018年のNCDs(非伝染性疾患)予防対策に関する国連政治宣言に盛り込まれた酒類業界の役割を受け、2020年1月にIARDに参画するグローバル酒類メーカー13社のCEO連名で発表。以下の具体的アクションを含んでいる。
・未成年飲酒禁止に関する注意表示をすべての酒類製品で2024年までの完全実施
・ノンアル飲料への酒類同様のマーケティング基準の適用
・デジタル媒体での酒類に関するメッセージの未成年者への到達防止への取り組み
・小売業界の協力を得て、販売時の年齢確認のベストプラクティスを展開
・eコマース等での未成年者による購買防止策の強化

▼「アルコール関連問題に関する取り組み」に関するホームページ
 https://www.suntory.co.jp/company/csr/soc_alcohol/

以上