山梨県と環境調和型の持続可能な社会の実現に向けた基本合意書を締結

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サントリーホールディングス(株)は、9月5日(月)に、山梨県と環境調和型の持続可能な社会の実現に向けた基本合意書を締結しました。カーボンニュートラルの実現に向け、「やまなしモデルP2Gシステム」を、サントリー天然水 南アルプス白州工場およびサントリー白州蒸溜所へ導入するとともに、周辺地域等で水素を活用する社会実証などにも連携して取り組んでいきます。

 「やまなしモデルP2Gシステム」は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として、山梨県、東レ(株)、東京電力ホールディングス(株)、(株)東光高岳が共同で開発を行ってきた固体高分子(PEM)形※1の水の電気分解から水素を製造する技術です。

 今回、日本政府が立ち上げた「グリーンイノベーション基金事業」におけるNEDOの採択※2を受け、国内最大となる16メガワット規模のP2Gシステムを、2025年に工場へ導入することを目指します。本システムは、太陽光などの再生可能エネルギー(再エネ)電力を活用するため、水素の製造工程においてもCO2を排出しない「グリーン水素」をつくることができます。工場で使用する熱エネルギーの燃料をグリーン水素へ転換するだけでなく、周辺地域等でのグリーン水素活用についても山梨県とともに検討し取り組んでいく予定です。

※1 現在実用化されている水電解の技術には、水酸化カリウムの強アルカリ溶液を使用する「アルカリ形」と、純水を使用する「固体高分子(PEM)形」の2種がある。アルカリ形に比べると、変動する電力の需給バランスに対して柔軟性が高く、設備をコンパクト化しやすい特徴がある。

※2 再エネ等由来の電力を活用した水電解による水素製造プロジェクト(2021年8月採択決定)


 サントリーグループは、水や農作物など自然の恵みに支えられた食品酒類総合企業として、「水と生きる」をステークホルダーとの約束、「人と自然と響きあう」を使命に掲げ、創業以来、持続可能な社会の実現を目指してきました。2050年までに温室効果ガス(GHG)排出をバリューチェーン全体で実質ゼロにすること、2030年までに自社拠点で50%削減※3することを掲げ、さまざまな取り組みを推進しています。今回取り組むグリーン水素の活用をはじめ、今後も活動を加速させ、グループ一丸となってサステナビリティ経営に取り組んでいきます。

※3 2019年の排出量を基準とする


●サントリーホールディングス(株)常務執行役員
サステナビリティ経営推進本部長 小野 真紀子 コメント
サントリーグループは2030年までにGHG排出50%削減の達成を目指し、今春より国内自社生産研究拠点で使用する購入電力を100%再生可能エネルギー由来に切り替えるなど、全社でGHG排出量の削減に取り組んでいます。このたびの山梨県との合意を受け、グリーン水素の活用により環境負荷の少ない商品をお客様にお届けするとともに、水素技術開発や地域の脱炭素に貢献したいと考えています。2050年までにバリューチェーン全体でGHG排出を実質ゼロにすることに向けて重要なステップと考えており、今後も活動を加速させていきます。

▼サントリーグループのサステナビリティ
 https://www.suntory.co.jp/company/csr/

▼サントリーグループの環境負荷低減活動
 https://www.suntory.co.jp/eco/teigen/

以上