国立大学法人東京大学大学院工学系研究科(以下、東京大学)とサントリーホールディングス(株)は、4月1日(金)に「グローバル水循環社会連携講座」を開設します。気候変動や社会変化に伴う水循環と水利用の変化を的確に把握できる、次世代の水循環評価プラットフォームを構築して国際展開することを目指し、両者の知見を融合した研究開発および開発技術の社会実装、人材育成に取り組みます。
水は人々の生命や生活を支える貴重な資源ですが、人口の増加や気候変動などにより、2050年までに世界の人口の約5割に当たる人々が、水ストレスもしくは水不足に直面することが懸念される※と言われています。
※世界気象機関(WMO)「The State of Climate Services 2021」より
今回開設する「グローバル水循環社会連携講座」では、東京大学等が研究開発を進める次世代水循環・水資源モデルを活用し、次世代の水循環評価プラットフォームの構築を目指します。構築するプラットフォームでは、世界の任意の場所で現在から将来にわたる水リスクを算定するとともに、企業を含む様々な関係者が取り組む水源保全や水インフラ整備など、水リスク軽減の効果を可視化できる指標の構築を目指します。
今後、世界中のさまざまな企業や組織が、必要に迫られ、気候変動に伴う水リスクの開示や水資源の保全活動に取り組んでいくことが想定されますが、本研究がそうした多様な取り組みの一助になると期待しています。
▼講座名 「グローバル水循環社会連携講座」
▼開設時期 2022年4月1日~2025年3月31日(3年間)
▼代表教員 沖 大幹(たいかん)(東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻 教授)
▼両者の役割
東京大学:
次世代水循環・水資源モデルを活用した水リスク評価指標の開発、および次世代の水循環評価プラットフォームの構築
サントリーホールディングス(株):
水資源の保全活動による水リスク軽減の効果推定に関する研究、および次世代の水循環評価プラットフォームへの実装