サステナビリティトピックス

サントリー九州熊本工場が「Alliance for Water Stewardship(AWS)」認証を取得

サントリー九州熊本工場が、工場周辺流域の持続可能な水利用に関する「Alliance for Water Stewardship(以下AWS)」認証を取得しました。2018年12月にサントリー天然水 奥大山ブナの森工場が日本で初めてAWS認証を取得し、九州熊本工場の取得は、日本で2番目となります。

AWS認証にあたっての評価ポイント

AWSは、世界自然保護基金(WWF)やThe Nature Conservancy(TNC)等のNGOと企業が共同で設立した、水のサステナビリティをグローバルに推進するための機関です。AWS認証は、世界中の工場を対象とした持続可能な水利用に関する認証で、水の保全やスチュワードシップ(管理する責任)の推進を目的としています。

サントリー九州熊本工場では、同工場の水源涵養エリアにあたる約420haの森を「天然水の森 阿蘇」とし、森林整備活動を展開しています。さらに工場周辺の水田で湛水(たんすい)農地「冬水田んぼ」と呼ばれる地下水涵養活動を実施し、「天然水の森」と一体となった涵養活動を行っています。今回の認証においては、サントリーグループの「水理念」に沿った、工場周辺流域における水収支の把握、科学的データに基づく水源涵養活動、工場での節水や水質管理の取り組み、流域内のステークホルダーとの連携や適切な情報公開が高く評価されました。

  • 肥沃土の生成や雑草の減少を目的とし、休耕する冬期の田に水を張る伝統農法。水が地下に浸透することによる効率的な地下水涵養が期待されている。サントリーグループはより幅広く地下水涵養を機能させるべく、2010年から行政や地域の協力のもと熊本県上益城郡益城町にて活動を実施。

サントリーグループの取り組みについて

サントリーでは、水を大切に使い、きれいにして自然に還すだけでなく、水を育む森を守るなど、自然界における水の健全な循環への貢献、すなわち「水のサステナビリティ」を事業活動における最も重要な課題と認識し、自然環境の保全・再生につながる活動に取り組んでいます。

2003年から始まった、水を育む森を育てる「天然水の森」の活動は、全国15都府県21ヵ所、約1万2千haまで拡大。昨年6月には、“サントリーグループ国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水の涵養”という2020年目標を前倒しで達成しました。次世代に向けた環境教育「水育」も、2004年「森と水の学校」阿蘇校から開始し、国内での活動を拡大する一方、2015年からはベトナム、2019年からはインドネシア、タイでも開始し、地元行政や地域の方々からも高い評価をいただいています。2017年には、“水”に関わる活動を行う際の基本理念としてサントリーグループ「水理念」を策定しました。

サントリーグループは、今後も、国内外の300社を超えるグループ全体が同じ理念を共有し、事業にとって最も重要な資源である“水”の保全に寄与する活動を、それぞれの地域環境に合わせて推進していきます。