サステナビリティトピックス

グローバル規模での循環型社会を目指し、プラスチック基本方針を策定

サントリーグループでは、グローバルに事業を展開する企業としてプラスチック問題に取り組むべく、新たに「プラスチック基本方針」を策定しました。持続可能な社会の実現に向けて循環型かつ脱炭素社会への変革を目指し、高い水準の目標を掲げ、取り組みを強化していきます。

プラスチック問題と国内での取り組み

プラスチックはその有用性により、われわれの生活にさまざまな恩恵をもたらしています。しかしその一方で、年間800万トンにも及ぶプラスチックが海洋に流出するなど、世界の大きな課題になっています。

日本は世界有数のペットボトルリサイクルの先進国であり、※1約85%の回収率を誇ります。しかし、実際に国内でペットボトルとして再利用されるのはそのうちの1/8程度と言われており、大半はポリエステル繊維に加工されているのが現状です。このようにリサイクルPETをポリエステルにしてしまうと、ペットボトルに戻すことはできず、リサイクルの輪はそこで止まってしまいます。そのため、「リサイクルに出されたペットボトルが、再びペットボトルとして水平循環するボトルtoボトルのサイクルを生み出すことが求められています。

  • ※1
    2017年度PETボトルリサイクル推進協議会 日欧米のリサイクル率算出より

サントリーの取り組み

水平型循環リサイクルの分野では、サントリーは一部工程を省くことで、環境負荷低減と再生効率化を同時に実現する「FtoPダイレクトリサイクル技術」を世界で初めて開発しました。また、飲料用ペットボトルに植物由来原料を100%使用したキャップ※2を世界で初めて導入、100%植物由来ペット実現に向けた取り組みなど、環境負荷の少ないペットボトル開発やリサイクルシステムの構築に継続して取り組んでおり、中期目標として2025年までに国内清涼飲料事業における全ペットボトル重量の半数以上に再生ペット素材を使用していくことを掲げています。

  • ※2
    主原料であるエチレンを100%植物由来化したポリエチレンキャップ。ただし、製造ライン切り替え時の微量の石油由来成分及び着色剤成分を除く

「プラスチック基本方針」の策定

サントリーグループでは、今回新たに策定した「プラスチック基本方針」に基づいて、「FtoP製造ライン」の増設やBio最先端技術の更なる活用をはじめ、2030年までにグローバルで使用する全ペットボトルの100%サステナブル化を目指します。

サントリーグループ「プラスチック基本方針」

サントリーグループは、商品の源泉である自然の恵みに感謝し、多様な生命が輝き響きあう世界の実現にむけて、循環型かつ脱炭素社会への変革を強力に先導します。プラスチックはその有用性により、われわれの生活にさまざまな恩恵をもたらしています。当社が使用するプラスチック製容器包装が有用な機能を保持しつつも、地球環境へネガティブな影響を与えないよう、多様なステークホルダーと、問題解決に向けた取り組みを推進していきます。また、問題解決に向けサントリーグループ社員の一人ひとりが責任ある行動に努め、持続可能な社会を率先して実現します。

  1. 1.Recycle & Renewable:

    • 2030年までに、グローバルで使用するすべてのペットボトルの素材を、リサイクル素材と植物由来素材に100%切り替え、化石由来原料の新規使用ゼロの実現を目指します。
    • 全ての事業展開国において、各国の国情に応じた効率的なリサイクルシステム構築のために必要な施策を、政府機関や業界、環境NGO、NPOなどとともに積極的に取り組みます。
  2. 2.Reduce & Replacement:

    資源の有効活用のために、容器包装のデザイン変更等により、プラスチック使用量の削減を推進するとともに、環境にネガティブな影響を与えない代替となる容器包装の導入の検討をすすめます。
  3. 3.Innovation:

    リサイクル率向上、環境影響を最小限におさえる素材領域等におけるイノベーションに積極投資します。
  4. 4.New Behavior:

    人々の行動変容を促す啓発活動を実施するとともに、サントリーグループ社員一人ひとりが、ライフスタイルの変革に努め、分別収集の促進、河川、海岸の清掃活動などの社会貢献活動にも積極的に参加します。

サントリーグループは、「水と生きる」を社会の約束にしています。豊かな自然環境を次世代に残すために、これからもずっと水と生きるために、これからもより一層、環境保護活動と環境負荷低減の活動を積極的に推進していき、サステナブルの社会の実現に貢献していきます。