-
本社所在地〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-8-5
-
設立1965年11月30日
-
資本金1千万円
-
売上高116億円(2022年度)
-
従業員数342名(2023年3月現在)
-
事業内容レストラン事業、百貨店・商業施設等での直営販売事業、デリバリー事業、卸販売事業、通販事業、海外事業
-
Webサイト
会社概要・理念
お客様第一の心を大切に
とんかつ専門店のトップブランド「とんかつまい泉」で知られる井筒まい泉(株)は、1965年の創業以来、「お客様第一の心を大切に」をモットーに、安心・安全で美味しい食材の提供に努めることで、着実な発展を遂げてきました。創業者である一介の主婦が東京・日比谷に開いた1号店を皮切りに、現在では直営レストラン13店舗に加え、百貨店や駅ナカを中心とした全国64店舗の直営店を運営するとともに、ケータリングやデリバリー、通信販売などこだわりの味をさまざまな事業を通じてお届けしています。また、2012年から海外でレストラン展開をしており、タイ、フィリピン、台湾に合計22店を有しています。(2023年4月現在)
2008年からサントリーグループの一員となり、グループのバックボーンを活かしながら、伝統ある「まい泉」ブランドを大切に守り続けています。
企業理念
私たちは、「お客様の美味しい笑顔」のために、
商品を「まごころ」をこめて製造し、
「おもてなし」の心をもって販売することを
常に心がけていきます。
そして、会社を取り巻くすべての人に
「いい会社だね」といって頂けるように、
様々な努力を続けてまいります。
主なサステナビリティ活動
CSR経営の推進
企業理念・行動規範を全従業員で共有
まい泉が果たすべきCSRとは、「お客様の美味しい笑顔」のために、商品を「まごころ」をこめて製造し、「おもてなし」の心を持って販売するという企業理念の実践にほかなりません。
まい泉では、CSR経営の原点とも言える「企業理念」に加え、従業員がなすべきことを示した「行動規範」を策定しています。これらを携帯可能なカードにして全従業員に配布するとともに、朝礼での唱和などを通じて浸透を図っています。
行動規範
-
1.法令及び社会規範の順守
私たちは、法令・社会規範・社内外の諸規則やルールを守り、高い倫理観に基づいて、社会に信頼される企業活動に努めます。 -
2.お客様第一主義の徹底
私たちは、何よりもお客様が第一であることを徹底し、お客様の喜びと幸せに貢献できるよう、安心・安全で質の高い商品とサービスの提供に努めます。 -
3.社員の尊重
私たちは、互いに個人を尊重し、誰もが活き活きと働くことができる職場づくりに努めます。 -
4.公平かつ公正な取引
私たちは、お客様・取引先を始めとするすべての関係者との間で、公正で透明な事業活動に努め企業の社会的責任を果たします。 -
5.地域社会への貢献
私たちは、地域社会の一員として、地域社会との調和や連携に努めると共に、良き企業市民として積極的に社会貢献に取り組みます。
リスクマネジメントの推進
まい泉は、お客様の個人情報の取り扱いについて、管理ルールを設けて厳重に管理しています。個人情報を扱う機会の多い通信販売事業においては、サントリーグループのネットワークを使用し、グループと同等のセキュリティ対策を実施しています。
また近年、従業員のSNSを用いた不適切な情報発信が社会問題となっていることを踏まえて「SNSポリシー」を設けるとともに、店長会議などを通じて従業員への意識啓発を強化しています。
ブランドマネジメントの強化
約半世紀にわたって培ってきた「まい泉」ブランドの価値を守り、高めていくために、商標登録し、ロゴマークの使用についてはガイドラインを定めて厳格に管理しています。
食品の安全と品質への取り組み
品質を支える「こだわり」
「とんかつまい泉」のおいしさへのこだわりに「妥協」の文字はありません。お客様に本当においしいとんかつを召し上がっていただくために、豚肉をはじめとしたすべての食材・調理方法にこだわり、創業以来の味を守り続けています。
衛生管理体制の確立
まい泉では、レストランや直営店舗で調理したてのとんかつを提供していますが、食材の加工や下ごしらえなどは、高津工場(神奈川県川崎市)、都筑工場(神奈川県横浜市)、大阪工場(大阪府大阪市)の3工場で行っています。高津工場は1995年に設立され、2008年には規模の拡大にあわせて衛生管理面も含めた全面改装を行い、汚染防止のためのゾーニングと気圧管理、異物混入防止のための金属探知機、X線探知機などを導入しました。また、エアシャワーや粘着ローラーによる毛髪対策や、作業室入室ルールを徹底しています。さらに、カードロックの導入や、工場内の順路を一方通行にするなど、物理セキュリティ対策も強化しました。2016年には7S活動を開始し2021年にはHACCP制度化をしました。さらに高津工場は食品安全マネジメントシステムの構築によFSSC22000を取得しました。
国内均一の品質管理体制
高津工場の活動で培った品質管理の手法やノウハウをベースに、2013年に大阪工場、2016年に都筑工場を設立しました。各工場ともに徹底した品質管理に取り組んでおり、品質の維持向上に努めています。
また、フードディフェンスの観点から各工場に品質保証カメラを設置し、防犯体制を整備するとともに、作業の可視化による品質管理向上を図っています。
衛生管理教育の徹底
「食の安全・安心」を支えるのは、従業員一人ひとりの食品衛生に対する知識と意識です。このため、パート・アルバイトを含めた全従業員を対象に、徹底した衛生管理教育を実施しています。e-ラーニングの受講率は100%を維持しています。
お客様とのかかわり
お客様との対話を重視
「お客様第一の心を大切に」を実践するため、「お客様相談室」を設置し、お客様の声を積極的に収集しています。毎月の経営会議や店長会議で報告・共有し、全社をあげて商品・サービスの改善につなげています。
お客様の声を踏まえた改善事例
まい泉では、看板商品である「ヒレかつサンド」の品質をさらに改善するため、パンの製法やレシピを見直し続けています。できたてのおいしさに加えて、お客様の「喫食時品質」を重視した活動を継続していきます。
適切な情報開示
Webサイトや店頭告知やなどさまざまなメディアを通じた情報開示については、すべて品質管理グループおよび商品開発グループが遵法性や妥当性を確認した上で実施しています。特に、商品の一括表示や、店頭でのPOP・プライスカードなどについては、正確な表示と分かりやすい表現に努めています。
また、情報発信に対するお客様のニーズや関心を踏まえて、適宜、情報開示の強化や改善を心がけています。メニューの表記についてもすべてチェックし、誤解を招きかねない表現や、根拠が曖昧な表現がないようにしています。
海外のお客様に配慮
近年、外国人のお客様が増加していることから、レストランでは4ヵ国語(日本語・英語・中国語・韓国語)表記のメニューブックを導入しています。
「サントリーグループ サステナビリティビジョン」に対する取り組み
原料
トレーサビリティの確保
「食の安全・安心」に関する意識の高まりに伴い、お客様やお取引先から、豚肉などの原産地についての問い合わせが増えています。このため、産地証明書類などを整備し、お問い合わせに的確にお応えしています。
食品リサイクルの推進
早くから廃油の100%リサイクルを実現するなど、食品廃棄物の排出量削減とリサイクルに注力しています。「ヒレかつサンド」製造時に切り落とされるパンの耳については、パン粉製造者や飼料製造者に販売するなど有効活用してきました。これらの取り組みの結果、高津工場ではリサイクル率100%、店舗では約50%を維持しており、今後もさらなる向上に努めていきます。
濾過器付きフライヤーの導入
上記の取り組みに加え、店舗のフライヤーを濾過器つきに切り替えることで、女性の厨房スタッフの業務負荷軽減とともに、廃油量の大幅削減を実現しています。
食品ロスの削減
日配品を取り扱うことから売れ残り即廃棄となるため、売上向上かつ食品ロス最小化のマネジメントに取り組んでおり、業界でも最高水準のロス率を達成しています。
食品リサイクルによるオリジナル豚肉「甘い誘惑」
まい泉では2012年に飼料製造業者や養豚事業者との連携のもと、「ヒレかつサンド」のパン耳を飼料として育てたオリジナル豚肉「甘い誘惑」を開発し、とんかつなどの原料として利用する取り組みを開始しました。また、食品リサイクル法の定める再生利用事業者として届出・登録しました。
容器・包装
レジ袋の切替
直営販売店でのテイクアウト用レジ袋を2021年にバイオマス25%に切替えを実施しました。また、マイバッグ促進のためにまい泉商品がちょうどよく収納できるまい泉特製エコバッグを開発し店舗にて販売しています。
健康
商品ごとのカロリー表示・アレルゲン表示
近年の健康ブームを踏まえて、Webサイト上で商品ごとに栄養成分を表示しています。また、お客様が安心してお食事を楽しんでいただけるよう、アレルゲン情報を開示しており、特定原材料7品目に加えて、特定原材料に準ずる21品目についても表示しています。
人権
ビジネスパートナーとのかかわり
技能実習生
まい泉では2016年より、フィリピンからの技能実習生を受け入れています。惣菜製造の技能習得のため、現在約50名の実習生が工場で勤務しています。
お取引先の工場監査を実施
お客様に安全・安心なお食事をお届けするためには、豚肉など原材料の調達先などお取引先との信頼関係が不可欠です。このため、新規の調達先と取引を開始する際は、国内・海外を問わず現地での工場監査を実施し、信頼できる調達先であることを確認しています。また、既存の調達先についても定期的に監査を実施し、必要に応じて改善を要請するなど、サプライチェーン全体で安全・安心を守る体制づくりに努めています。
従業員に対する取り組み
従業員の成長を支える環境づくり
お客様に笑顔になっていただくためには、商品やサービスを提供する従業員一人ひとりの自覚と成長が欠かせません。こうした考えのもと、まい泉では職種別・階層別の研修体制を整備するとともに、外部研修も活用し、従業員の成長意欲に応えています。
従業員の心と体の健康をサポート
従業員が常にいきいきと働けるよう、年1回(夜間勤務者は2回)の定期的な健康診断を実施し、受診率は100%を維持しています。また、産業医による定期的な相談会を開催し、体調管理はもちろん、メンタルヘルスのセルフチェック推進やチェック結果に対するフォローアップも実施しています。さらに、安全な職場づくりに向けて、衛生委員会の主催で月1回職場巡視を実施しています。
モチベーションを高める独自のコンテスト
お客様に接する機会の多い店舗従業員の接客品質を高めるため、毎年「まい泉ホスピタリティNO.1」をコンセプトとした「M-1グランプリ」を開催しています。いずれも、店頭での模範となる笑顔や接客ぶりを表彰するもので、表彰者のモチベーションアップはもちろん、ほかの従業員への波及効果も表れています。
社内業績表彰制度
特筆すべき業績への功労や社会貢献活動など、模範となる実績を上げた従業員を表彰しています。これによって会社業績の向上と士気の高揚を図るとともに、企業理念の実現を目的とした「まい泉 of the year」制度を導入しています。
ワークライフバランスの推進
まい泉では、店頭を中心に女性従業員の比率が高いこともあり、早くから仕事と家庭を両立できる環境づくりに注力してきました。2011年には産休・育休制度を導入し、多くの従業員が制度を活用しています。
ダイバーシティの推進
まい泉では、性別や年齢、国籍、障がいの有無を問わず、多様な人材が活躍できる職場づくりを目指しています。
障がい者の採用にも積極的で、12名が在籍しています。
生活文化
本店周辺の地域活性化に貢献
本社所在地である渋谷区にある青山本店は地域商店街の中核的な存在として、地元の方々に親しまれています。地域の一員としての責任を果たすため、「街づくりの会」に参画するほか、交通安全活動などにも協力しました。
食事を通じて子どもたちの成長を支援する「こどもプロジェクト」
次世代を担う子どもたちの健やかな成長を応援するため、2011年から「こどもプロジェクト」を展開しており、ジュニアゴルフや野球、サッカーなどのスポーツを頑張る子どもを対象として「ヒレかつサンド」を協賛しています。おいしさはもちろん、「カツ」と「勝つ」をかけたゲン担ぎ的な意味もあり、子どもたちからも好評です。
また2022年より、廃棄していた端肉と野菜でカレーをつくり「まい泉SDGSカレー」と名付け、地域のこども食堂に提供しています。