コニャックのブレンダーを生業としていたルイ・ロワイエは1853年に自らのコニャック会社を設立しました。創業間もない頃のロワイエは質の高い原酒の安定した供給を確保するために、数多くのぶどう畑や蒸溜所を訪問することに多くの時間を費やしました。創業者のこの真摯な姿勢は代々受け継がれ、ロワイエ社は優れた原酒を厳選し、気品あるコニャックをうみだすコニャックメーカーとしての名声を博してきました。

今も、その丁寧なコニャックづくりへの情熱は変わることなく脈々と生き続けています。よいコニャック原酒を求めて精力的に各地のぶどう畑や蒸溜所を訪ねて歩く中で、ロワイエは、それぞれの土壌や蒸溜所は独特の特徴を持っており、そこからつくられる原酒にはその特徴が色濃く反映されることを学びました。一般的にコニャックは複数の蒸溜所でつくられる異なる原酒をブレンドしてつくられますが、これまでコニャックはその原酒の個性を語られることはありませんでした。初代ルイから原酒への徹底的なこだわりを持ち続けたロワイエ社は、コニャックの奥深さをもっと知ってもらいたいとの思いから、これまでのコニャックとは一線を画す際立った個性を持つ"シングル ディスティラリー コニャック"を世に送り出す試みを始めたのです。