スポーツ前後や、スポーツ中
スポーツ前、スポーツしながら、スポーツ直後の飲酒は、心臓に過度の負担をかける危険行為です。また、スポーツによる発汗作用やアルコールの利尿作用により脱水症状を起こすおそれがあります。とくに水泳は、心臓に二重の負担をかけ、死をまねくこともあります。また、スキーやスケートは、お酒によって反射神経や判断力が鈍り、思わぬ大ケガや事故の原因になります。自分だけではなく、他の人にケガをさせてしまうことだってあります。
入浴前や、入浴中
酔ったまま入浴したり、入浴しながらの飲酒は、血圧の変動をもたらして脳卒中や心臓発作を引き起こす危険性があります。また、湯船に浸かりながら寝込んでしまい溺死してしまうことだってあります。お風呂やサウナに入るだけでは血中アルコール濃度は下がらないので、酔いが早く覚めるということはありません。かえって危険ですのでやめましょう。
薬を飲んでいるとき
薬を服用中の人がお酒を飲むと、薬の種類によって、効きすぎたり、効かなくなったり、場合によっては、生命にかかわるような事態になることもあります。とくに睡眠薬や精神安定剤、糖尿病などの薬には、お酒の影響で薬の作用が強まることが知られているものがあるのでとても危険です。また、風邪薬や花粉症の薬は、アルコールと同様に神経の働きを抑制する成分を含んでいるものもあるため、ひどく眠くなって、思わぬ事故に結びつくことも。
「薬を飲んだら、お酒は飲まない」、自分の体のために、必ず守りましょう。
イッキ飲み(ビンジドリンキング)は命に関わる危険行為
イッキ飲みのように短時間に大量のお酒を飲むと、肝臓でのアルコール分解が追いつかなくなり、血中のアルコール濃度が急速に高まり、中枢神経や呼吸中枢が麻痺し、急性アルコール中毒にかかる危険性が高まります。
また、酔いのピークがくるのは飲み始めて少し後になってから。
「まだまだ酔っていないから」といって、急ピッチで飲み続けていると、知らず知らずのうちに限界を超えて、脳のマヒが急速に進みます。そして昏睡状態から死にいたる、といった危険性だってあります。
イッキ飲みは「しない」「させない」
自分で行わないのはもちろんのこと、一緒に飲んでいる人にも絶対にさせないでください。
酔いつぶれた人の介護法
- ・絶対に一人にしない、放置しない。
- ・衣服をゆるめて楽にしてあげる。
- ・体温の低下を防ぐために、毛布などをかけて温かくして寝かせる。
- ・吐きそうになったら、抱き起こさず、吐瀉物による窒息を防ぐため、横向きの状態で吐かせる。
*酔いつぶれた人を横向きに寝かせる「回復体位」は、酔いが回復する体位ではありません。必ず付き添って様子をみましょう。
こんなときは速やかに救急車を呼びましょう!!
- ・大いびきをかいて、ギュっとつねっても、反応がない。
- ・ゆすって呼びかけても、全く反応がない。
- ・体温が下がり全身が冷たくなっている。
- ・倒れて、口からアワをふいている。
- ・呼吸が異常に早くて浅い。時々しか息をしていない。
(イッキ飲み防止連絡協議会 「イッキ飲み・アルハラ防止キャンペーン」より)
飲酒の強要=アルコール・ハラスメント
「アルハラ」という言葉を知っていますか?
アルハラとはアルコール・ハラスメントの略で、お酒にまつわるいやがらせや人権侵害のことです。
会社の上司や先輩から「俺の酒が飲めんのか!」などの飲酒の強要や、酔いつぶすことを目的とした酒席、飲めない体質の人への無理強い、そして「酒の上でのことだから」という言い訳で繰り返される悪ふざけやからみ、セクハラ…など。
これらの行為は相手に肉体的・精神的に大きなダメージを与えます。場合によっては人の命を奪うこともあります。本来、お酒を飲む時間は楽しいもの。このような場に遭遇したら、決して我慢せずに断る勇気を持ちましょう。
イッキ飲み・アルハラ防止キャンペーン
~26年の軌跡~
ポスター作品動画
*こちらをクリックすると「特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会) 」のホームページに遷移します。
サントリーは「イッキ飲み防止連絡協議会」が実施している同キャンペーンの趣旨に賛同し、第1回(1993年)からポスターなどの制作に協力を続けています。歴代のポスターを動画でご覧いただけます。