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掲載日：2018/08/24｜岡山

【第40回サントリー地域文化賞】地元に愛される音楽の祭典！多様な音楽性を育む「津山市国際総合音楽祭」

岡山県津山市で開催される「津山市国際総合音楽祭」が「第40回サントリー地域文化賞」を受賞しました！ 1987年から続く伝統ある音楽祭で、音楽文化の振興を通した市民同士の交流の場として開催されています。
マーラーをテーマ作曲家とする独自性や、国内外の様々な分野のプロが出演する国際性と総合性、そして地域住民参画型の音楽祭を30年以上にわたり継続してきた点が高く評価されました。

■「サントリー地域文化賞」とは

※昨年の授賞式の様子

サントリー文化財団は、全国各地に広がる地域文化活動の発展・向上を応援したいという想いから、地域の文化向上とその発展に貢献した個人や団体に「サントリー地域文化賞」を贈呈しています。
音楽、美術、歴史・伝統継承・国際交流など、様々な活動をしている団体に顕彰しており、第39回（2017年度）までの総数は209件、1979年の創設から30年以上続く、歴史ある賞です。
岡山県では、昨年の「新見庄たたら学習実行委員会」に続き、津山市民が誇る「津山市国際総合音楽祭」が受賞しました！

■「津山市国際総合音楽祭」とは
岡山県津山市は、中国山地の山懐の盆地に位置し、古くから岡山県北部の政治・経済・文化の中心都市として栄えてきました。
江戸時代後期から明治にかけて数多くの洋学者を輩出し、西洋音楽までの研究が進められた経緯から、現在も合唱や室内楽、ブラスバンドなど多くの洋楽団体が活動しています。
また、城下町ということもあって、以前から琴、三味線、尺八、謡曲、詩吟など邦楽団体の活動も盛んで、多彩な音楽的土壌が育まれてきました。

1983年に「文化振興による地域づくり～音楽都市津山を目指して～」というスローガンを掲げ、その翌年には瀬戸大橋架橋記念事業として、音楽祭の開催が決定しました。
県と市、教育委員会、津山商工会議所、作陽音楽大学を中心に149団体を統合した委員会が結成され、1987年に第1回津山国際総合音楽祭が開催されました。

（第2回津山国際総合音楽祭 オペラ「魔笛」の様子）

以来、「津山市国際総合音楽祭」は概ね3年ごとに実施されてきました。初代音楽監督の渡邉暁雄氏の逝去や、作陽音楽大学の市外への移転など大きな困難も乗り越え、2017年にはスタートから30年、第10回の節目を迎えました。

（第3回津山国際総合音楽祭 マーラー「千人の交響曲」の様子）

「津山市国際総合音楽祭」では、オーストリアの作曲家・指揮者で、歌劇場の芸術監督としても活躍した「グスタフ・マーラー（1860～1911）」をテーマ作曲家として据え、これまで9回に渡ってマーラーの交響曲全曲を演奏してきました。
世界的なマーラーブームにいち早く着目した先進地として、音楽関係者からは「津山はマーラーの街」とも呼ばれています。

音楽を通して人づくりを目指すという想いから「未来に架ける人の輪・音の輪」をメインテーマとして、プロ・アマチュア演奏家の参加によって、クラシックを中心にジャズ、ロック、ポップス、邦楽、民謡など幅広いジャンルで構成されていることも特長のひとつです。

■進化し続ける市民のための音楽祭

（第10回津山国際総合音楽祭 「熱帯JAZZ楽団＆ジュニアジャズ合同演奏」の様子）

これまで開催された「津山市国際総合音楽祭」10回の累計出演者数は約5万人、入場者数は17万人を超えます。
2016年には「津山ジュニアオーケストラ」も設立されました。音楽祭は、長い年月をかけて地域住民参加型のものとして定着し、津山の音楽文化を育み続けています。

合唱などに出演する津山市民を中心とした地域住民は、毎回80団体2千人を超えており、ほぼ全てのプログラムに住民が出演しています。アマチュアの出演者のほぼ100％、聴衆の90％以上が地域住民で、まさに地域による地域のための音楽祭といえます。

音楽祭が浸透するにつれ、津山市周辺の市町村からの聴衆も増えてきており、市内だけでなく近隣地域への影響力も増してきました。音楽祭を目的とした里帰り組も多く、津山市民の大きな誇りとなっています。

この伝統を継承・発展させつつも、更なる地域活性化や次世代育成など、音楽祭の多面的な展開が期待されています。市民の生活に寄り添った音楽祭は、これからも豊かな広がりを見せてくれるはずです。

今後もサントリー文化財団は、地域文化の発展・継承を応援していきます。

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▼ 関連リンク
・サントリー文化財団「地域文化賞」のサイト
・第40回　サントリー地域文化賞決定（ニュースリリース）