Contentsボジョレー ヌーヴォーとは

「ボジョレー ヌーヴォー」とは、フランス・ボジョレー地区でその年に収穫したぶどうを醸造した新酒ワインです。
ここでは、とれたてぶどうだからこそ楽しめる、
フレッシュな味わいのボジョレー ヌーヴォーができるまでや、
それを世界に広めた「ボジョレーの帝王」
ジョルジュ デュブッフ氏について紹介しています。

上質なワインづくりに
適した土地

ボジョレーは、フランス・パリの東南に位置するブルゴーニュ地方の南部、美食の町リヨンからは北部に広がる地区。 なだらかな丘陵地帯です。 その名は、「美しい高台」を意味するボージュBeaujeuに由来しています。 ぶどう畑は起伏に富んだ丘の東から南斜面に位置するため、標高が高い割に気候は温暖で日当たりもよく、上質なワインづくりに適しています。 花崗岩質、石灰粘土層の土壌で、黒ぶどう「ガメ種」との相性が非常によい土地です。

独特な醸造方法と
フレッシュな味わい

この地では白ワインやロゼワインもつくられていますが、ほとんどがガメ種からつくられる赤ワインです。 ボジョレー ヌーヴォーとしては白ワインは認められていません。 またワインのつくりかたも他の地区のワインとは、違います。
通常は、発酵の前にぶどうを破砕しますが、ここでは収穫した「ぶどうの房」を、そのままタンクにいれて発酵させます。 こうすることで、ぶどうの重さでぶどうが潰れ果汁が流れ出て自然に発酵が始まり、タンクの中に炭酸ガスが充満します。

そして、ぶどうの実の内部でさまざまな成分が生成され独特の風味が生まれます。 一般的にタンニンが多いボジョレーは色が濃くて渋い味わいになりますが、収穫されたばかりのぶどうでできたボジョレー ヌーヴォーは、渋みが少なく、フレッシュでフルーティな味わいになります。 一口飲めばきっと、寝かせたワインとはまた違った魅力に気付くでしょう。

ジョルジュ デュブッフの
ワインの品質

デュブッフ氏は、この伝統的なボジョレーワインのおいしさのために、ぶどうをていねいに房ごと収穫する「手摘み」にこだわっています。 ジョルジュ デュブッフ社のワインの品質は、ボジョレー地区の約400軒もの優秀な生産者との日々のコミュニケーションによって、強い信頼が保たれており、全ての生産者の特長を完璧なまでに把握しています。

フランス本国よりも早く楽しめる
「解禁日」の秘密

ボジョレー ヌーヴォーが世界で注目を集めはじめた頃、ワインの売り手たちは、いち早く出荷しようと競いはじめました。 その結果、質の悪いワインも出回ってしまい、せっかく世界に認められたボジョレーの評判を落としかねないほどでした。 そこで1967年、フランス政府は、ワインの品質を下げないために解禁日を定めたのです。 それが11月15日。解禁されるまでは販売も飲むことも禁じました。 ところがフランスは安息日に働かないお国柄で、この日が土日や祝日になると運送がストップして出荷ができなくなってしまいました。 1985年、フランス政府は安息日に重ならないように配慮し再び解禁日を定めます。 それが現在の「11月の第3木曜日午前0時」。 日付変更線の関係上、日本では本国フランスよりも早く解禁日を迎えるのです。 2024年は11月21日が解禁日です。

「ボジョレーの帝王」
ジョルジュ デュブッフ氏と
ボジョレー ヌーヴォーの歩み

  • 1933

    ジョルジュ デュブッフ氏誕生

    ジョルジュ デュブッフ社の創業者、ジョルジュデュブッフ氏はブーイイ・フュイッセというボジョレー地区近郊のぶどう生産農家に生まれました。

  • 1951

    ボジョレー ヌーヴォー誕生

    この年フランスでは、軍隊への供給を確保するために、ワインの出荷を12月15日まで制限すると省令が出されました。それを受けてボジョレー生産者協会はフレッシュで心躍るようなボジョレーの新酒を通常よりも早く販売したいと申請を起こしたのです。そして想いが通じ、その年の11月13日、許可が下り「12月15日の解禁を待たずに今現在から販売することのできるワイン」が特定されました。つまり、この時初めて「ボジョレー ヌーヴォー」と呼ばれるワインが正式に誕生したのです。
    その頃青年時代を送っていたデュブッフ氏は、自らつくった白ワインを瓶詰めし、直接近所のレストランを自転車で回っていました。やがてその品質はリヨンを代表する三ツ星レストランのシェフたちからも認められるようになります。デュブッフ氏は赤ワインの生産にも本格的に取り組むため、ボジョレーの生産者を一軒一軒回り、自らの鼻と舌で優秀な生産者を見つけて歩きました。そして、優れた1964生産者のキュべだけを厳選して瓶詰めし、デュブッフ氏と生産者の両方の名前を記したラベルを貼って売り始めました。

  • 1964

    ジョルジュ デュブッフ社設立

    「デュブッフ ボジョレー」の品質の高さはたちまち評判となり、デュブッフ氏はより大規模なワイン生産を始めるために地を離れ、現在も社屋のあるロマネシュ・トランに「ジョルジュ デュブッフ社」を設立しました。

  • 1967

    ボジョレーにとっての革命記念日

    この年、デュブッフ氏は大きな挑戦を果たします。もっと多くの人にボジョレーワインの素晴らしさを知ってもらいたいと、ヌーヴォーの解禁日を大々的なイベントに仕立てあげたのです。
    「’LE BEAUJOLAIS NOUVEAU EST ARRIVÉ!(ボジョレーターヴォーがやってきた!)」というボスターとともに、世界中の人に、フルーティで心躍るようなボジョレー ヌーヴォーの味わいを伝え、ファンを増やしていきました。

  • 1970

    世界からボジョレーの帝王と称される存在に

    この挑戦は大当たりし、1970年代ボジョレーワインの存在はヌーヴォーの大ヒットとともに一躍世界的に知られるようになりました。こうした実績によって、デュブッフ氏は「ボジョレーの帝王」と称される存在になったのです。

  • 1996

    サントリーがジョルジュ デュブッフ社と提携開始

    デュブッフ氏は毎年のように解禁日に合わせて来日。テレビやメディアに登場し、日本のボジョレー ヌーヴォー文化を盛り上げてきました。
    以来、ボジョレー ヌーヴォーは日本の皆さまに広く親しまれるようになりました。

ジョルジュデュブッフ ブランド
リヨン・ボジョレー ヌーヴォーワインコンクール受賞歴 NO.1

※ 2002年~2023年 ジョルジュデュブッフ社調べ